女子テニスを沸騰させる「21歳の新星」 フィリピンの可憐な英雄「アレックス・イーラ」は“新時代の女王”となるか
アジア競技大会への出場も表明
世界ではすでに行く先々で歓喜の渦を巻き起こし始めているイーラが日本のファンにも広く認知される日はそう遠くないだろう。最初の機会は今秋にも訪れる。
7月14日、フィリピンのマカティで開かれた記者会見でイーラは、
「アジア競技大会は私の予定に入っています」
と明言した。9月19日に愛知県名古屋市を中心に開幕する第20回アジア競技大会は、日本では1994年の広島大会以来32年ぶりの開催。テニス競技は27日から10月3日までの日程で行われる。同時期にWTAチャイナ・オープン(北京)があるため微妙だが、イーラが出場すれば、大会終盤を飾る華として大いに注目が集まるだろう。
前回2023年の中国・杭州大会にイーラは18歳で出場し、女子シングルスと混合ダブルスでいずれも銅メダルに輝いている。シングルスの準決勝では優勝したジェン・チンウェン(中国)に敗れたが、ジェンは翌年のパリ五輪でも金メダルを獲得している強豪。
それから3年、イーラの進境ぶりを見れば、二冠達成も夢ではない。実際、初タイトルを獲ったムバダラ・シティDCオープンの1回戦、イーラはジェンと対戦し、第1セットを奪われたものの続く第2、第3セットを取り返し、雪辱している。前回の経験をイーラは『World Tennis』にこう語っている。
「アジア競技大会は私にとって素晴らしい経験でした。選手村のような場所に滞在できたのは初めての経験でした。本当にたくさんのアスリートに会い、ハードワークと忍耐力の素晴らしい雰囲気を体験できました。そしてもちろん、国全体が私たちを応援してくれたことも素晴らしかったです。(中略)フィリピン人は自分の国と文化をとても誇りに思っていて、私もその一員だと思います」
フィリピンのために、という意識の強いイーラだから、名古屋のコートに登場する可能性は十分にある。アジア競技大会で優勝すれば28年ロサンゼルス五輪の出場も視野に入る。
また10月26日からは有明コロシアムで『東レパンパシフィックオープン2026』が開催される。すでに昨年覇者のベリンダ・ベンチッチ(スイス)、世界ランク2位で今年の全豪オープン女王エレーナ・ルバキナ(カザフスタン)、さらに大坂なおみは出場を表明している。今季国内最高レベルの東レPPOにもイーラが登場すれば、日本のテニス人気再燃の期待が大きくふくらむ。

















