「首相として決めたのであれば反対はしない」は“麻生副総裁”の本心か? 高市首相とのパワーバランスを左右する「幹事長人事」と「消費税減税」という関門
前編【麻生太郎氏は「現代の藤原道長」か…皇室典範改正のウラで消えた“べらんめえ”調の麻生節 高市首相を「よく頑張っている」と評するのは本音か建て前か】からの続き──。今後の政局の焦点は内閣改造・党役員人事で、中でも自民党幹事長人事が最も注目される。現状の“麻生支配”が続くならば、幹事長は麻生派・鈴木俊一の留任だ。鈴木は麻生の義弟であり、誠実で忠実な子分。「記者会見での鈴木の声は麻生の声」と言われ、鈴木は、麻生の代弁者と指摘される。【村田純一/時事通信解説委員】(前後編の後編:一部敬称略)
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【写真】「高市総理」最大の後ろ盾であり、“党内政局”のカギを握る「麻生副総裁(85)」のダンディすぎる“ボルサリーノ姿”
鈴木留任は麻生の意向でもあり、麻生の鈴木に対する評価は高い。これに高市が異を唱えるかどうか。
鈴木の留任がないとすれば、萩生田光一幹事長代行の起用の可能性がある。萩生田は「旧安倍派5人衆」の一人で、故安倍晋三元首相の最側近として知られる。裏金議員の一人で、1年間の党役職停止処分を受け、一時不遇をかこってきたが、じわじわ復権を果たし、「高市―麻生」をつなぐパイプ役として存在感を発揮してきた。
最近は麻生への傾斜が目立ち、高市を支える大型議員連盟「国力研究会」設立の際、麻生とともに発起人となり、議連の幹事長に就任した。
もし高市が萩生田を幹事長に起用した場合、世論の理解が得られるかどうか。「政治とカネの問題はもう終わった」と高市が判断すれば、萩生田もあり得る。麻生との関係を円満に継続し、ことを無難に収めようとすれば、鈴木留任だ。
麻生周辺議員は「幹事長は鈴木留任の可能性が強い。高市さんに鈴木さんを代えて、萩生田さんにする力はない。萩生田さんも今、幹事長になろうとは思っていないし、焦っていない」との見方を示す。
むしろ、幹事長人事の「ウルトラC」とみられるのは、元総務相・武田良太の起用だ。
高市は維新との連立重視
地元福岡で麻生と敵対する武田の起用は、高市が「麻生支配」から離れ、いわば麻生に反旗を翻すにことにも等しい。副総裁の麻生を切ることにもつながる。
高市は先の衆院選で、武田の応援演説にも入ったが、もし幹事長が武田なら自民党内で政局となり、まさかの衆院解散・総選挙の流れとなるかもしれない。
もちろん、この可能性は限りなく低いし、常識ではあり得ない。ただ、高市は常識では考えられない行動に出ることがあるので、多少の注意は必要だろう。
今後の政局を見る上で、自民党が連立政権をどう考えるかも大きな注目点だ。これは維新との連立を重視する高市と、国民民主との連立を模索してきた麻生との対立関係によって、政局は大きく動く可能性がある。
高市政権発足前、公明党の連立離脱で自民党が少数与党になったものの、維新が助け船を出して連立合意を結んだことから、高市は維新に強い恩義を感じ、緊密な関係で結ばれている。
一方で、自民党は総選挙で衆院勢力3分の2超の議席を獲得した後、維新を軽視する傾向が強まり、「高市官邸は維新に振り回されている」(中堅)といった不満の声も少なくない。こうした官邸・高市サイドと自民党内の意識のずれが、政府・与党内の連携不足や国会対応の調整不足につながったようだ。
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