「私は、怒りで生きています」デヴィ夫人の新著、後半で文体が一変し…“自分は悪くない”があふれ出す

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本では断言、法廷では一転してトーンダウン

 動物病院で大暴れの件も「すべては防犯カメラに映っている」と書いているところを見ると、執筆当時は、彼女の脳内では、書いていることが真実だったんだろう。しかし先日の裁判では、「暴行をはたらいた……気もしてきた」というしぼみっぷり。

 余談だが、実は私も件の動物病院を利用したことがある。日常使いではなく、救急病院というカテゴリーなので、そりゃあ切羽詰まった動物と飼い主が集うとこである。動物って救急車がないから、飼い主は皆、自分の車やタクシーで、深刻な容体の我が子を抱え半泣きで駆け込んでくる。もうその時点で平常心ではないわけで。治療の内容や診察の順番、急変や死に対し動転した飼い主が揉め事を起こす頻度も高めであると推察され、防犯カメラも通常の動物病院より多く設置しているように見えた。

 今後、院内のカメラに映った夫人の大立ち回り姿が解禁されることになるのか。それとも示談金はずんでお蔵入りか。いや、被害者も病院側も怒り心頭みたいだから、示談にはならず、映像公開かな。裁判では「謝る」と「大立ち回りを白日の下に晒される」のどちらかを選ばなければならない。究極のせめぎ合いの結果が……「年寄りだからよく覚えてない」。

 這っても黒豆、敗訴でもスカルノ。灰になるまでデヴィ夫人宣言。人の数だけ物語がある、とまとめておくとする。

今井舞(いまい・まい)
東京生まれ。小学校から大学まで、バカばっかりのエスカレーター式女子校にて、観察眼を鍛えながら過ごす。大学在学中にライター業を開始。美容を中心に、ファッション、インタビューなど、何でも屋として活動中に、タレント格付け本『女性タレントミシュラン』(情報センター出版局)を出版。裏バイトで始めたつもりのテレビ批評がいつの間にか生業となり、現在に至る。

デイリー新潮編集部

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