中国軍艦が沖ノ鳥島EEZ内で実弾射撃…元統幕長が警告する「次に狙われる島」 “サラミスライス”の脅威

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きっかけは高市早苗首相の国会答弁か

 昨年11月7日、高市早苗首相は衆議院予算委員会で台湾有事に関連する質問を受けた際に、次のように答弁して注目を集めた。

〈あらゆる事態を想定しておく、最悪の事態を想定しておくということは非常に重要だと思います。先ほど有事という言葉がございました。それは色々な形がありましょう。例えば、台湾を完全に中国、北京政府の支配下に置くようなことのためにどういう手段を使うか。それは単なるシーレーンの封鎖であるかもしれないし、武力行使であるかもしれないし、それから偽情報、サイバープロパガンダであるかもしれないし、色々なケースが考えられると思いますよ。だけれども、それが戦艦を使って、そして武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になり得るケースであると私は考えます〉

エスカレートが予想される中国の威圧

 これ以降、中国政府が日本の防衛力の強化や安全保障関連3文書の改定、防衛装備の海外への移転といった法整備などの取り組みを「新型軍国主義」と批判し始めたことは周知の通りだ。

「7月23日には、フィリピンの首都マニラで行われた東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連外相会議に出席していた茂木敏光外相が、中国の王毅外相と短い時間ながら言葉を交わしたことが報道されました。ああいった国際会議の場でも、中国は日本を批判する言動を繰り返している。つまり、彼らは国際社会に“日本が軍拡を進めている”と訴えるキャンペーンを張っているわけです。その流れに鑑みれば、中国による東シナ海、南シナ海における無法な活動はどんどんエスカレートしていくと見るべきでしょう」

懸念される「レアアース」が発見された南鳥島

 翌7月24日には内閣府が、日本最東端に位置する南鳥島沖の海底から、半導体製造装置に不可欠とされるイットリウムやネオジムなど、複数のレアアースが発見されたことを明らかにした。

「今後、中国は南鳥島に対しても手を出してくると思います。尖閣諸島の海域では、中国海警局の船がEEZはおろか、領海への侵入まで繰り返していますが、中国が尖閣諸島の領有権を公式に主張し始めたのは、1971年のこと。ちょうど国連機関が島周辺の海底に大量の資源が埋蔵されている可能性を指摘した後でしたからね」

 中国が得意とするのは、国際法を無視した行為を少しずつ積み重ね、いつしかそれが既成事実と見なされることを期した“サラミスライス戦略”と呼ばれる手法だ。

「今回、日本のEEZを航行した中国とロシアの艦船は、7月16日に沖縄本島と宮古島の間を抜けて来ています。このルートを取ったことは南西諸島に対する威嚇であると同時に、沖ノ鳥島周辺のEEZは認めないという意思表示でもあったと思います」

 今後は尖閣諸島と同じように、沖ノ鳥島や南鳥島の近海でも中国船による無法が繰り返されることになるのだろうか。

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