中国軍艦が沖ノ鳥島EEZ内で実弾射撃…元統幕長が警告する「次に狙われる島」 “サラミスライス”の脅威
意味をなさない中国の事前通告
「私も幾つか関連する報道を確認しましたが、記事には“機関銃”による射撃とありました。使用された武器が銃であろうが砲であろうが、日本へ圧力をかける意図があったことに変わりはありません。また、中国側は訓練を始める直前に無線で海自艦や周辺の船舶に射撃訓練を実施する旨、期間や場所などを通知したと言っていますが、これは国際的な慣習に照らしても意味をなしません。少なくとも数日前に相手国に通知していなければ、事前に通告したことにはならないのです」
昨年12月に起きていた同様の事案
中国は昨年12月にも同様の事態を引き起こしている。沖縄本島南東沖の公海上空において、中国海軍の空母・遼寧から発艦したJ15戦闘機が、対領空侵犯措置に当たっていた空自のF15戦闘機に対しておよそ30分間、断続的にレーダーを照射した一件だ。
「あの時も、中国は“事前に通知した”と主張しました。しかし、訓練時間や場所の緯度や経度を示す航空情報(ノータム)、さらに航行警報などは一切発出されていません。いつ、どこで、どんな訓練を行うのか、とくに空中なら高度の情報も重要です。それらを通知しないまま、ただ“いまから訓練をやります”と現場の無線で伝えることにはほとんど意味がなく、国際的にも正式な通知とは認められません。それは今回も同様です」
懸念を示していた米国のシンクタンク
7月6日には、中国海軍の原子力潜水艦が中国・海南島の東側と見られる海域から、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を太平洋へ向けて発射した。この時も中国は「関係国に事前通知した」としたものの、米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)は「中国はアメリカと日本に対してわずか数時間の事前通知しか行わなかった」「国際的な弾道ミサイル発射通報の枠組みに沿ったものとは言えない」と暗に批判している。
中国の「沖ノ鳥島は岩礁であって島ではない」という主張
「先のSLBM発射実験はアメリカを念頭に置いたものでしょうが、今回の射撃訓練は明らかに日本を狙い撃ちしています。中国はかねて“沖ノ鳥島は島ではない”と主張しているからです。今回も中国の報道官は“沖ノ鳥島は岩礁であって島ではない”とした上で“日本がEEZだと主張するのは国際法違反だ”などと言い放ちました。彼らのホンネは“日本の島ではない以上、この海域に日本のEEZは存在しない。つまり、自分たちが何をしようと勝手だ”というものでしょう。そのクセ“事前に通知した”と言う。笑ってしまいますが、自分たちは国際的なルールを順守しているとアピールするつもりなのでしょうか」
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