【福岡県議“カツアゲ疑惑”】「日本で一番悪い男」蔵内議長の地元で進む“ドン包囲網” 辞職でも圧し掛かる“総事業費200億円”負の遺産とは
カツアゲ、あるいはみかじめ料的な要求をされた――そう現職の県議が告発したことで、大問題に発展している福岡県議会の金銭授受問題。県議会の“ドン”と言われる蔵内勇夫議長(72)が「パートナー」と公言した副議長は辞職した。だが、問題は収束するどころか日に日に拡大しており、ドンを取り囲む状況はますます厳しくなっている。
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蔵内議長の“パートナー”
今年7月、元議長の吉松源昭県議(58)が、2020年の議長就任に際して自民会派幹部に約2000万円を支払ったと証言したことで、渦中の人となった蔵内議長。福岡県議会のドンと呼ばれる当選10期の大ベテラン議員であり、自民会派幹部を束ねる存在であることから、連日その動静が報じられている。
県議会の高額な海外視察が問題視されているタイミングで金銭授受問題が明るみに出たため、県民からは一層厳しい目が向けられていた。
7月24日、吉松県議らが「金銭を要求された」と告発した自民会派幹部の一人である中尾正幸前副議長(61)が辞職を表明。彼は蔵内議長が「パートナー」と公言するほど、蔵内氏と近い関係の議員だった。
大手紙記者が解説する。
「吉松県議が公開した録音データには、中尾前副議長が“明日(自民党県議団の)松本会長(当時)が荷物を預かります。ちょっと大金やけんね”などと話す音声が収められており、中尾氏の声紋と“99.99%以上一致”という鑑定結果も出ていた。7月14日に中尾氏が開いた会見では、この点への記者からの質問が集中し、“覚えていない”と言ったあとに記者に追及されて“声は私なんでしょう”と答えたり、説明は二転三転しました」
加えて、質問した記者を問い詰めたり、“ふーん”などと言う姿も生中継されたことで、
「ネット上では“逆ギレ会見”とも言われており、疑惑が晴れるどころか深まる一方でした」
中尾氏が議員辞職を表明したのは、会見から10日後のこと。
「7月24日、中尾氏は議員辞職会見を開いたものの、金銭授受問題については“弁護士に相談している”として言及を避けました。さらに、“蔵内議長は政治の師匠”“大きな存在です”“今後もしっかりと付いていきたい”と、変わらぬ忠誠心を示しています」
県議会は「地に落ちている」
蔵内氏の選挙区である筑後市の政界関係者は、こう嘆息する。
「いま筑後は、蔵内さんの選挙区であることで“なんであんなヤツを当選させたんだ”と市外からたくさんの苦情が寄せられていて、針の筵のような状態です。中尾さんは辞職会見でも蔵内氏を師と称えましたが、これまで“蔵内派”が多数派だった筑後市議も、さすがに蔵内さんと距離を置きつつあります」
その象徴的な出来事が、7月27日に筑後市議会で採決された福岡県議会に関する意見書だという。
「金銭授受問題には触れていないものの、公金が使われた海外視察への第三者委員会の設置や不適正支出の返還などを求める内容で、全会一致で可決されました。意見書は弥吉治一郎議長から提案され、議会後の会見では、弥吉議長が“県の行政機関も県議会(の信用)も地に落ちている”と厳しい発言をしています。もっとも、この弥吉議長、元々は意見書の提出を渋っていたんですがね」
筑後市議会では、7月15日の時点で一度、意見書の提出が議会運営委員会(議運)にて弥吉議長とは別の市議により提案されていた。弥吉議長はこのとき意見書に難色を示していた経緯がある。
「“時期尚早”などと弥吉議長は言っていて、他の議運のメンバーの市議も乗り気ではなかった。そこで、意見書を提案した市議は臨時議会を招集できる議員定数4分の1以上を確保すべく、議運以外の市議に呼びかけ、自身を含め8名の賛同議員を集めたのです」
蓋を開けてみれば、27日の臨時議会では立場上、提出者となった弥吉議長を除く15名の市議全員が賛成する結果に。別の市政関係者によると、
「14日に行われた中尾さんの“逆ギレ”会見に加えて、蔵内議長を“政治の師匠”と仰いだ24日の3回目の会見。そして中尾さんを“最も頼りになる人物”と蔵内議長は評するなど、県民の怒りを買う言動ばかり。もはや地元でも“蔵内さんが辞めないことにはどうにもならない”と囁かれており、来春の統一地方選を見据えて市議たちも“蔵内色”を消そうと必死なのです」
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