「巨人・阪神」セ初の同率首位ターン…後半戦の“一騎打ち”を確信した3連戦 1球の怖さが出た第1戦で「山田久志」の悲劇を思い出した【柴田勲のコラム】

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村上頌樹の出来が抜群だった第3戦

 巨人が前半戦最後の阪神3連戦を2勝1敗と勝ち越し、その阪神と貯金「10」で並びセ・リーグ史上初の同率首位ターンとなった。

 先週の今コラムで阪神3連戦を「楽しみだし不安でもある」と記した。悪ければ3連敗がありそうだし、なんとか1勝2敗なら仕方がない。2勝1敗だったら文句なしと思っていた。

 球宴後、今年のペナントレースの行方は巨人と阪神の一騎打ちになると確信した。巨人、よく頑張った。最高の結果である3連勝の可能性もあった。

 だが、26日の3戦目に先発してきた村上頌樹の出来が抜群だった。制球力が良かった。117球で与四球は1個だ、特に追い込んでからの低めのフォークが決まっていた。

 巨人の見せ場は9回、松本剛と泉口友汰の連続安打で築いた無死一、二塁だったけどボビー・ダルベックが併殺打、きょうはこれで終わったと思った。

かつての山田久志を思い出した第1戦

 勝ち越しできたのは第1戦を取ったことが実に大きかった。

 1点をリードされた9回2死三塁でダルベックが才木浩人に2-2と追い込まれながらも一時は逆転となる2ランを左中間に叩き込んだ。

 才木がマウンドでうずくまり、しばらく動けなかった。佐藤輝明に声を掛けられてやっと腰を上げていた。巨人のV9時代、日本シリーズで山田久志(阪急)が王(貞治)さんに喫したサヨナラ3ランをすぐに思い出した。(※)

 才木はそれまで完璧だった。それがあと1人、あと1球からの暗転だ。フォークが浮いてしまった。1球の怖さだ。

 その裏に一度は同点にされたが、延長10回、途中出場の新人・小濱佑斗がリーグを代表する救援左腕の岩崎優から左翼席へ決勝の2ランを放った。

 ビックリ仰天した。小濱は吉川尚輝、門脇誠の故障で昇格した選手だ。奇跡とまでは言わないが奇跡的な一発だった。こんなこともあるんだ……野球はなにが起こるかわからない。

 巨人にとってこの勝利はシーズンを通してターニングポイントになったのではないか。

小笠原慎之介は思い切りとテンポがいい

 第2戦も1点をリードされた4回にダルベックが同点のソロ弾、死球と敵失から好機を築き、佐々木俊輔の適時打と石塚裕惺の2点二塁打で4点を奪って逆転した。

 竹丸和幸がしり上がりに調子を上げて粘りの投球を見せてくれた。新人で前半戦7勝は立派だ。

 第1戦に先発したフォレスト・ウィットリーは四球から崩れることが多い。今後も課題だ。

 小笠原慎之介は思い切りとテンポがいい。7回まではキッチリと投げることができる。今後の大きな戦力になりそうだ。

 佐々木が昨年、一昨年と本塁打ゼロだったが、ここまで7本塁打をマークしている。昨年はバットを寝かせていた。今年は立てているから下から入らず、上からたたけるイメージでバットを振っている。

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