三浦春馬、高杉真宙、野村周平、賀来賢人、渡辺大知…夏真っ盛りに観たい「男たちの青春映画」5選
70年代の夏休み
〇「色即ぜねれいしょん」(2009年)
1974年。京都の仏教系高校1年生のひと夏を描く。みうらじゅんの自伝的小説を田口トモロヲが映画化した。
乾純(渡辺大知)は、夏休みを友人の池山(森岡龍)、伊部(森田直幸)と隠岐島のユースホステルで過ごすことにする。3人はそこが“フリーセックス主義者”が集まる島と信じこんでいた。
純はギターが好きで、ボブ・ディランに憧れている。通信講座で空手を習っているのは、「燃えよドラゴン」(1973年)のブルース・リーに影響されたからだ。深夜放送ラジオへの投稿が採用されて喜ぶ場面がある。リクエスト曲は、アルバート・ハモンドの「カリフォルニアの青い空」だ。70年代に若者が熱中した事柄が満載で、この頃に青春時代を送った人にはたまらないだろう。
純たちが隠岐島に期待している背景には、当時の離島ブームがある。伊豆七島の新島を覚えているだろうか。「ナンパ島」などと呼ばれて男女の出会いの場として有名だった。純たちの意気込みは空まわりするが、海ではしゃいだりキャンプファイヤーで触れ合ったりと青春を謳歌する。
ユースホステルのヘルパーに峯田和伸、純のヒッピーの家庭教師に岸田繁と魅力的なミュージシャンを揃えている。主役の渡辺は、当時高校3年生で2000人以上が応募したオーディションで選ばれた。尊敬する田口に会いたかったからだという。その後、俳優活動、ミュージシャン、映画監督など多方面で活躍しているのは言うまでもない。
おバカで情けなくてちぐはぐな3人組。でも音楽や女性に純粋に情熱を傾ける姿は、70年代も今も変わらない。
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