阪神との首位攻防3連戦に期待と不安…吉川尚ら故障者続出が気がかりだ 井上温大は「7回までの投手」になってしまうのか【柴田勲のコラム】
井上を「7回までの投手」にするな
9連戦中、気になることが2点あった。
18日の中日戦、巨人は3点を追った6回裏に右腕・涌井秀章を攻めて1死一、三塁の好機をつかんだ。ここで代打かなとみたが、知念大成がそのまま打席に入った。ベンチには丸佳浩、大城卓三がいた。
知念は三飛に終わった。中日ベンチはシメシメと思ったに違いない。そりゃ中日にすれば丸や大城の方がイヤだ。犠飛で1点入っていれば2点差になってどうなっていたかわからなかった。
もう1点は井上温大の使い方だ。20日の広島戦に先発して7回を1失点で降板した。でも球数は97だった。100球いっていない。まだまだ余力があった。
このところ6、7回でマウンドを降りるケースが多い。何度か指摘してきたが、これでは井上は「7回までの投手」になる。これまた何度でも言うが、井上は巨人投手陣で完投能力を持った数少ない投手の1人だ。
現在、巨人は大勢が離脱中だ。ライデル・マルティネスにつなぐまでの8回をどうするかが課題だ。
井上にはせめてスコアリングポジションに走者を出すまで投げさせればいい。だが、判で押したように6、7回で降ろす。20日は8回に船迫大雅、森田駿哉を投入して慌てた感があった。
山崎伊織は完全復活と言い難い
前日の19日、巨人に移籍してきた小笠原慎之介が初勝利を挙げた。6回を無失点でスパっと代えたがこれはOKだ。「ナイスピッチ」で終わることが大事だ。新人もそうだ。
巨人はなんやかんや言っても投手陣の踏ん張りが大きい。(※3)
山崎伊織が21日の広島戦で今季初勝利をマークした。6回途中で降板したものの打線の援護があった。だが、次回の登板が心配だ。山崎は両コーナーを丁寧に投げるタイプで、それだけに球数が多く。フルカウントが多い。この日も114球だった。
見ていると球が打者のベルト周辺に集まっていた。この時は元気のない広島打線が相手で助かった。完全復活とは言い難い。
打線に関してはやはりトレイ・キャベッジの不振が目につく。ストライクを見逃してボール球を振って最後は見逃しの三振……内容が悪い。一発はあってもベンチは使いづらい。
あとは丸と坂本勇人の起用方法がどうなるかだ。
でんと構えて球宴を楽しんで
冒頭で真夏の首位攻防戦を「楽しみだし不安もある」と記した。この3連戦をじっくり見るつもりでいる。
坂本が球宴の最後の出場選手を選ぶ「プラスワン投票」で選出された。3年ぶり15度目だという。今季は2本のサヨナラアーチがあった。ファンに大きなインパクトを与えたのだろう。
セ・リーグのリーダーとしてでんと構えて球宴を楽しんでほしい。
(※1)今季は昨オフの両股関節手術から復帰したが、再調整で6月15日に抹消された。7月17日に復帰すると4試合15打数7安打で打率4割6分7厘だった。
(※2)7月は出場18試合で69打数24安打、打率3割4分8厘。出塁率は4割2分3厘。盗塁数25はリーグトップタイ。現在、打撃30傑では2割8分5厘、4位につけている。巨人の打者陣では最高。
(※3)セ・リーグでチーム防御率2.96は阪神の2.93に次ぐ2位。
(記録などは23日現在)
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