「あなたと私は恋愛関係になる運命」…信者6人の命を奪った「女祈祷師」の“色と欲” 暴力的な“御祓い”のきっかけは「21歳の元自衛官男性」

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「あなたと私は恋愛関係になる運命」

 その女祈祷師の館に、現職の自衛官だったIが出入りするようになって様相は一変する。殺されたDさんと幸子、両者をよく知る関係者がこんなことを明かす。

「実は幸子は、Dさんの夫で今回一緒に逮捕されたHとデキていたと聞いています。そこへ昨秋、21歳のIが現れたんです。幸子はたちまちIとも関係を持ったんでしょう。須賀川市の隣にある鏡石町に2人は今年4月から同棲用のアパートを借りていたというんですから、疑う余地はありません。

 実は私自身、以前幸子から関係を迫られたことがあります。“あなたと私は恋愛関係になる運命にあった。結婚してもいいわよ”とか、“あなたが一番大切に育ててきたバラの花を私はもらう資格がある”というようなことを幸子は言い寄ってくるんです。調べてみると、私だけではなく、周りにもそう言われた男が何人もいた。彼女はちょっと気に入った男にはそうして近づくんです」

 昨(1994)年暮以降、幸子はそのIを教団ナンバー2に据え、信者に“Iさま”と呼ばせるようになったという。そして時を同じくして、暴力的な“御祓い”をおこなうようになったのである。

 捜査関係者がいう。

「幸子は取調べに対して、“男女関係のトラブルが絶えず、煩悩を取り払う修行をするために殴った”と供述している。つまり、言い方を変えれば自分の“嫉妬”と“性”への欲求のために信者を殴った、ということでしょう」

 教祖サマは、実は単に煩悩に満ちた“中年女”に過ぎなかったということらしい。愛欲の館で衰弱死していった6人にとっては、なんとも空しくて、酷すぎる“結末”だったのである。

(以上、「週刊新潮」1995年7月20日号より)

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被告の4人の精神鑑定で公判が長期中断

 事件の関係者を改めて整理する。死亡は6人。信者Hの妻・Dさん(45)、信者の男性Aさん(49)、Aさんの妻でDさんの姉・Bさん(48)、Aさん夫妻の娘・Cさん(18)、G(33)の夫で信者のEさん(42)、Eさんの同僚で信者のFさん(27)である。

 逮捕・起訴は5人。重傷を負って病院に収容され、事件発覚のきっかけとなったGは、夫・EさんとFさんに対する殺人罪2件で起訴された。一審判決は懲役3年、1997年の控訴審判決で懲役3年・執⾏猶予5年。江藤幸子により正常な判断力を失っていた状況などが認定され、遺族からの嘆願書なども考慮されたことで執行猶予がつく異例の判決となった。

 残る4人は江藤幸子(47)、江藤の長女・J(23)と元自衛官で信者のI(21)、信者のH。4人は殺人罪4件、傷害致死罪2件、Gに対する殺人未遂罪1件で起訴されたが、1995年10月、福島地裁での初公判で全員が殺意を否認した。

 翌年に全員の精神鑑定実施が決まり、公判は約3年間中断。再開すると弁護側は心神耗弱を主張したが、福島地裁は4人の「完全な責任能力」を認めた。量刑は江藤幸子が死刑、JとIが無期懲役、Hが懲役18年となる。

 無期懲役の2人は一審で確定、Hは高裁の控訴棄却で確定した。江藤幸子は控訴棄却、最高裁の上告棄却で確定し、2012年9月27日に死刑執行。女性死刑囚の死刑執行は15年ぶり、1950年以降で4人目だった。

 髪は抜け落ち、眉毛は白く、鼻はなくなっていた――。第1回【体液が沁み出し、捜査官も呼吸ができないほどの腐臭…「信者6人」の死体と共同生活、主犯の「女祈祷師」と複雑怪奇な人間関係】では、事件発覚時の様子を詳細に伝えている。

デイリー新潮編集部

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