「衆院解散だってあり得る」は本当か? 国会空転も「高市首相」にモノが言えない自民党…「いまの野党が相手なら自民党は負けない」に透ける焦り

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 第1回【高市首相に飛び交う「数の暴力」「答弁拒否」批判…“空転する国会”で垣間見えた「安倍元首相」との決定的な違い 「安倍政権で問題解決に奔走したのは…」】からの続き。野党による審議拒否で、異例の“空転”を続ける国会――。「高市早苗首相の姿勢」こそ、その原因だとする指摘も目立つ。【村田純一/時事通信社解説委員】(全2回の第2回)

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 高市首相に批判的な元自民党幹部は、厳しい見方を示す。

「今の自民党には高市を説得できるような者がいないんじゃないか。実力者がいなくなった。自民党執行部も高市の言いなりになっているようなものだ。高市になめられている。麻生太郎(副総裁)が説得? 麻生は自分のことしか考えていない」

 その麻生氏、皇族数確保に向けた皇室典範改正案を巡り、旧宮家の男系男子を養子として皇室に迎える案が法制化されることを強く待望しているとみられている。

 麻生氏は寛仁親王妃信子さまの実兄。仮に信子さまが改正案に基づいて養子を迎え、養子に男児が生まれた場合、皇位継承権を持つ可能性がある。

 このため中道の野田佳彦前共同代表は麻生氏について、ネット番組で「いくらなんでも、藤原道長じゃないか」と語ったことがある。平安時代に天皇家とつながりを持って権勢を振るった藤原氏になぞらえ、皮肉ったわけだ。

 政府が提出した皇室典範改正案に対しては、産経新聞を除く大手新聞各紙が批判的な社説を掲げた。

「『国民の総意』とかけ離れ」、「『総意』逸脱する男系固執」(7月1日:毎日新聞)、「女性・女系天皇への道を事実上封じようとする内容」(7月2日:朝日新聞)などと指摘。読売新聞は7月1日朝刊に掲載した社説で、「『旧宮家』へ皇統が移る恐れも 女性・女系を排さず議論し直せ」と大々的に主張し、目を引いた。(註)

「衆院解散だってあり得る」

 森英介衆院議長は1日、与野党7党の幹事長らと会談し、「互譲の精神で協議してほしい」と国会正常化を要請し、皇室典範改正案についても「静謐(せいひつ)な環境で成立するよう最優先で取り組んでほしい」と求めた。

 麻生派に所属していた森議長はいわば麻生氏の”子分”。森議長が皇室典範改正案の審議を優先するよう要請したことに対しては、定数削減、副首都創設の維新肝煎り2法案が先送りされる懸念があり、維新からは強い反発と不満の声が出ている。

 高市首相は維新との連立合意を重視しているが、維新は皇室典範改正だけを自民に“食い逃げ”されることを警戒し、与党内の関係も微妙だ。

 いずれにせよ、他の政府提出法案を含め今国会で全ての法案を成立させるためには、「会期延長は不可避の情勢」(自民党関係者)との声もある。

 なお、今国会は「通常国会」ではなく、衆院選後の「特別国会」で、国会法12条により2回の延長が可能だ。参院は与党少数であり、衆院で可決した法案を参院で否決した場合、衆院で出席議員の3分の2以上の多数で再び可決すれば法案は成立する。

 参院が60日以内に議決しない場合、衆院は法案を否決されたとみなす憲法第59条の規定がある。会期延長の場合、その延長期間も政権与党の姿勢を示す上で大きな焦点となる。

 国会空転中の7月2日朝、自民党のあるベテラン秘書に今後の国会の見通しを聞くと、

「先行きは誰にも分からない。終わりが見えない中でチキンレースを続けている。場合によっては衆院解散だってあり得る。今の野党が相手なら、自民党は負けない」

 と強気の姿勢を崩さなかった。

 一方で、「皇室典範も定数削減も副首都も全部先送りすればいいじゃないか」(自民ベテラン)との声があるのも事実だ。

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