中国高層ビル・小型機衝突は覚悟の“自爆”だった 隠蔽に必死の「習近平」国家主席 暗殺におびえ、北京防空網の“ゆるさ”に激怒

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防空警備の盲点

 今回の北京の事件と、赤の広場事件との共通点は飛行機が「小型」で、「低空」を「遅い速度」で飛行したことだ。

 特に、今回の北京の小型機の場合は空港からビルまで約60キロメートルで、飛行時間はわずか約20分間。北京市中心部に入ってからの時間はさらに短いだけに、かりに空軍の戦闘機がスクランブル発進したとしても、撃墜することは難しかったのではないだろうか。

 北京中枢上空警備の「盲点」を示す事件であった。

動機の謎

 付言すれば、今年5月に北京市ではドローンの販売や無断での飛行を禁止する規定が施行されたばかり。そんな折の事故だけに、当局は赤っ恥をかいた格好だ。

 国家安全保障会議(NSC)のアジア担当上級部長兼大統領特別補佐官や中央情報局(CIA)の東アジア作戦・情報分析責任者(副長官補佐)を歴任したデニス・ワイルダー米ジョージタウン大学教授は、英経済紙「フィナンシャル・タイムズ」に対し、こう指摘している。

「中国の習近平国家主席は自らの暗殺という最悪の可能性に恐怖し、同様の事件が起きないよう、中国民用航空局(CAAC)の責任を問う可能性がある。また、習近平は警備を強化しつつ、あらゆる手段でその具体的な方策が外部に漏れないようにするだろう。そして、今回の飛行機の離陸を許可した責任者を交代させる可能性が非常に高い」

 軍事大国の中枢が抱えていた意外なもろさが、世界中に明るみになった事件であった。

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相馬勝(そうま・まさる)
1956年生まれ。東京外国語大学中国語科卒。産経新聞社に入社後は主に外信部で中国報道に携わり、香港支局長も務めた。2010年に退社し、フリーのジャーナリストに。著書に『習近平の「反日」作戦』『中国共産党に消された人々』(第8回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞)など。

デイリー新潮編集部

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