「体罰は絶対に許せません!」という人が目を背ける「2024年に校内暴力が過去最多」を更新した現実…崇高な理念だけで子どもは守れるか
「体罰」の是非は論じられない
軍隊をなくしてしまえば平和が訪れる――そんな考え方を唱える人は、厳しい国際情勢の現在、さすがに見当たらなくなったが、かつては「非武装中立」を真面目に訴える政党も日本国内には存在していた。
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一方で家庭や学校における「力」の存在が徹底的に否定されるようになって久しい。ビンタやゲンコツが日常茶飯事だった時代を知る世代にとって、阿部慎之助前巨人軍監督への厳しい非難はちょっとした驚きだったかもしれない。
実際には、現代において親や教師による「力」の行使はもはや絶対的なタブーとなっている。「時と場合によって武力の行使はありえる」は、安全保障に関する議論で主張しても問題にならないが、教育に関する議論では良くて異端視、下手をすると異常者扱いされるのが現状だ。
そうした状況から、新聞やテレビなどで体罰の「是非」が論じられることもない。「非」が当たり前だからだ。
しかしそうした言論空間に違和感を抱く人も多いということだろう。ネット上では、戸塚宏氏(戸塚ヨットスクール校長校長)の公式、非公式の動画が数多く視聴され続けている。そこで戸塚氏は、自身の考える「体罰」の意義を堂々と主張。時には聞き手のタレントを「バカ」とやりこめるような場面も。動画には多く、賛同のコメントが寄せられている。潜在的に戸塚氏の主張に同意している人が多いということだろう(なお、詳細は省くが戸塚氏は一般的な体罰――すなわち怒りに任せて子供を殴る、相手にケガを負わせるといった類の行為――は一切認めていない。幼少期に親が軽くお尻を叩くくらいの体罰が望ましいと述べている)。そのため戸塚氏の著書『本能の力』電子書籍版は好調なセールスを記録しており、昨年1年間だけで2000冊以上、今年は半年ですでに2000冊以上を売り上げているという。
なぜ賛同者が多いか。それは教育の場での「力」の不在の問題点を抱えている人が多いことのあらわれと見ることができるだろう。言葉で根気よく説得をすることで、問題が解決するのならばいい。しかし現実は異なる。それならばやはり何らかの力が必要なのではないか、と。
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