巨人「井上温大」の途中降板は不可解…一番勝てそうな投手だが“欠けているモノ”も 「浦田俊輔」は失策にめげず堂々とプレーを【柴田勲のコラム】
井上が真の完投能力を身につけるには
気になったというか不可解だったのが、先発の井上温大が2点リードの6回表に2死二塁から細川成也に四球を与えると、船迫大雅に交代したシーンだ。
細川を迎えると、巨人ベンチから内海哲也コーチがマウンドに向かった。井上は細川を苦手にしている(※対井上の成績は26打数12安打(2本塁打)、打率.462、1四死球、5三振)。こんな時、コーチが投手に言うのは「本塁打を打たれても同点だ。勝負しろ」か「際どいところを突け。歩かせてもいい」の2つだ。
井上は結果としてフルカウントから細川を歩かせた。ここで巨人ベンチは船迫の名前を告げた。
なぜ代えるのか。負けたから言うのではない。試合の流れは巨人にあった。船迫が次打者のミゲル・サノーを抑えて事なきを得たが、このへんから試合の流れが微妙に変わっていった気がする。
井上はこの時点で3安打しかされていない。巨人ではいま一番勝てそうな投手だし、完投能力を持つ投手だ。今季一度完投勝利を挙げてはいるものの、これでは真の完投能力は身につかない。細川に対する苦手意識も抜けない。
8回に大勢、9回にはライデル・マルティネスのコンビが控えていることもあっての交代だろうが、これではお前はそういう投手だよと言われているに等しい。
こうならないためにも井上は球数を減らすことが肝要だ。この時点で96球を投げていた。70球くらいが理想だ。とにかくムダ球が多い。攻めの姿勢が必要だ。0-2と追い込んだらズバッと3球勝負をする。これくらいでいい。
投手陣の頑張りはいつまでも続かない
19日の第1戦、竹丸和幸がまた勝てなかった。自身4連敗だ。自滅の感があった。井上同様、攻めの姿勢がない。チェンジアップを多投しているが、どうしても逃げているように映る。
もっともっと真っすぐで向かっていくべきだ。投げ合った金丸夢斗は真っすぐが多かった。攻めの姿勢が見えた。スライダー、チェンジアップ、フォークなどの変化球が生きてくる。真っすぐがあってこその変化球だ。
今年の大勢はもろい。力で押している。自信を持つのはいいけど、これが過信になっているのではないか。行き当たりバッタリの投球で怖い。必要なのは制球力だ。マルティネスよりも悪い。球に威力があってもベルト周辺に集まれば打たれるのは道理だ。
巨人打線は相変わらず打てない。一発で得点するケースが多い。交流戦最後の西武戦から最初の中日戦までの6試合の得点は0・2・0・2・1・3だ。平均1.3点だ。
これまでの巨人は投手陣の頑張りで乗り切ってきた。いつまでも続かない。
明日以降の10試合で阪神に3ゲーム差くらい付けられて沈んでしまった――そうならないことを願い、逆に阪神、ヤクルトとの三つ巴から抜け出す戦いをしてもらいたい。
巨人に引き続き注目する。
(記録などは22日現在)
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