「当日券」よりも高い「前売り券」に納得できる? チケット販売サイトの“手数料”に不満続出の一方で「いまや前売り券はお得さがウリではなくなった」の声も
手数料込みの値段にすべき
このように、手数料を徴収されるせいで、当日券の方が安いという本末転倒な事態は頻発している。SNSを見ると、チケットを購入するファンは「安さにつられて前売り券を買ったが、当日券より高い。詐欺だ」「チケット代は手数料込みの値段じゃないのか」などと、カンカンになっている。「手数料を最初からチケット代に含めるべきだ」などの不満を抱きながらも、「コンサートに行きたいから仕方ない」と複雑な思いでサイトを利用する人が多い。
「訳のわからない手数料を強制的に徴収されても、こっちはチケットが欲しいので仕方ないので払うけれど、釈然としないですね。いわば、ファン心理に付け込んだ手数料ビジネスといえそうです」と、推し活の一環として販売サイトをよく利用するというアイドルファンが話す。
もっとも、最初から販売サイトの手数料込みの価格を提示しておけば、それほど不満は出ないと思われる。最初に8000円という価格が示されているのに、あとから細かく手数料名目で追加料金を取られ、会計時にはあれよあれよと1000円前後も上乗せされる。そのため、損をしたような気分になってしまうのではないだろうか。
前売り券は“指定席券”?
アニメーターの原画展によく行くというアニメファンは、「チケットの性質が変化してきた」と話す。最近は混雑解消を目的に、前売り券を日時指定にして売り出す興行主が多い。この“日時指定”という概念が加わったため、前売り券が“お得さ”をウリにするものではなくなったというのである。
「日時指定の前売り券は、安く買えるのがメリットではなく、いわば確実に入りたいというニーズに応えるもの。新幹線の指定席券のような性格で、当日券は自由席券に該当するものだと思っています。つまり、当日券は運よくあったらラッキー、みたいな感じですね」
そういえば、筆者が見に行った展覧会の前売り券は、イベントが始まってからも発売されていた。開始前も開始後も同じ2000円である。一昔前の前売り券と聞くと、イベントが始まると発売が中止されるものというイメージだったが、日時指定の制度が広まってきたことで、その性質が変わってきたとみていいようだ。
では、一番安くチケットを購入する方法は何なのか。格安チケットショップで販売されているものを運よく見つけるのが、得策なのかもしれない。しかし、近所にそういった店がある人なら問題ないかもしれないが、結局は交通費を考えると結局はそれほど安くならないだろう。入荷しているかどうかもタイミングによるので、確実に入手したい人にとってはメリットが低いといえる。
推し活に使う費用は少ないに越したことはないが、現状では、不満を感じながらも販売サイトを利用するしかなさそうだ。ただ、総じて販売サイトは評判が芳しくない。チケットのリセールサイトが扱いにくいなど、運営側に対する不満を述べている人も少なくない。今後、様々なシステムの改善を求めたいところである。






