「上司と寝ちゃった」。妻の告白に嫉妬はない、むしろ感動、惚れ直した…45歳で“0日婚”した男の女性観

  • ブックマーク

近くに住む妻と娘

 仕事で帰宅が深夜になるときは、彼女の部屋には行かない。ただ、連絡だけは密にとった。幸い、出産時には妻の手を握っていることができた。「怖いからほとんど見ていませんでしたが」と彼は照れたように言った。

 それでも彼は、結局のところ変わらなかった。あれほど感動したのに、娘が産まれて半年後には別の女性と関係をもってしまった。

「仕事で知り合った女性なんですが、お互いに私生活は知らなくて。関係をもったあと、彼女に『結婚してるの?』と聞かれて、してると答えたら、『先に言ってよ』と怒られました。婚姻届を出しているかどうかだけで、僕の評価が変わるのかと聞いたら、『不倫なんてしたくないのよ。奥さんが私に慰謝料請求することだってできるのよ』と言われて、そういうものかとちょっと驚いた。世間知らずでした。ちょっと勉強しましたが、人の心を縛ることなんてできないのに、結婚したら恋しちゃいけないなんて変な話ですよね。まあ、秩序を保つという意味では一夫一婦制がいいんでしょうけど」

 ただ、とにかく子どもはかわいかった。娘がしたいということはなんでもさせたかったし、娘のためなら何でもできると思っていた。

それでも浮気は…

 それなのに「浮気」はやまなかった。朋香さんもずっと仕事を続けており、彼女の母親が手伝ってくれることも多かったから、匡志さんはよく妻と娘と義母を外食に連れだした。みんなで遊園地に行ったり旅行をしたりもしている。

「朋香は、いつもおかあさんを大事にしてくれてありがとうと言ってくれた。あなたの母は僕の母も同然だよと言いました。本当にそう思っていたから」

 同居してずっと一緒にいるわけではないからか、妻に浮気がバレたことはなかったが、2年前にとうとうバレた。相手の女性がなぜか朋香さんのことを嗅ぎつけて職場を訪ねたのだ。

「朋香は怒りを前面には出さず、『えーっと、私も浮気していいってことだよね』って。いきなりそういう角度から来るとは思わなかったから、『理屈ではそうなるけど。僕がいちばん愛しているのはあなただよ。最高のパートナーだと思ってる』と言いました。それは本音です。そうしたら朋香は、ずるいと言って泣きました。朋香が泣いたのは初めて見たから、うろたえてしまった」

次ページ:娘の「パパ、浮気してるの?」で気づいたこと

前へ 1 2 3 4 次へ

[3/4ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。