「93歳になった今も、肺活量は40代男性レベル」 サックス奏者・渡辺貞夫が明かす健康術

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だれもが口ずさめる曲を

〈渡辺貞夫は、1933年栃木県の宇都宮生まれ。51年に東京へ出て、プロのサックス奏者として銀座のジャズ・クラブで演奏を始めた。53年にジャズ・ピアニスト、穐吉(あきよし)敏子がリーダーのコージー・カルテットに参加。62年、先に渡米していた穐吉の誘いでボストンの名門音楽学校、バークリー音楽院に留学する。帰国したのは65年。70~80年代には「カリフォルニア・シャワー」をはじめ、ヒット曲を次々とリリースし、大ブームになった。

 渡辺の活動は日本にとどまらず、各国のレジェンドたちとも積極的に共演。さらにジャズのみならず、アフリカやブラジル、チベットの音楽からインスピレーションを得て、他の音楽家とは異なる渡辺だけのサウンドを発信し続けている。〉

 僕は楽器奏者ですが、だれもがメロディーを口ずさめる曲を作っていきたい。自分が歌えないような音楽は書きたくないです。

 以前は録音機能付きのウォークマンを持って旅をして、自然の音を録音しました。

夢の中で音楽が鳴り始めたら……

 生活の中で、突然思いもよらぬタイミングで音が降ってくることもあります。だから、若い頃は就寝するときに、いつも枕元に五線紙を用意していました。夢の中で音楽が鳴り始めたら、すぐに起きて、譜面にできるようにね。

 でも、なかなかうまくはいきません。夜中に曲を思い付いて、急いで譜面に書くでしょ。朝見直すと、あれっ、こんなだったっけ、って。自分にがっかりすることが多かったですね。

 それでもいくつか、気に入った曲もあるかな。アルバム「カリフォルニア・シャワー」に収録した「セヴンス・ハイ」という曲があります。あの曲はカウント・ベイシー(ジャズ・ピアニストでビッグバンドのリーダー)が演奏している夢を見ましてね。とてもかっこいいメロディーでした。その演奏が楽曲になりました。覚醒して、一瞬「カウント・ベイシーに断らなくちゃいけないのかな?」と考えました。でも、僕の夢から生まれた曲ですから、問題ないですよね。

 夢の中で鳴っていたのはシンプルなメロディーでしたが、エレクトリックの楽器や管楽器のアンサンブルを加え、いい感じに仕上がっています。いまはなきライヴ・スポット、六本木PIT INNの壁にもこの曲の譜面を書きました。

 夢からメロディーが生まれるケースは、最近はほとんどなくなりました。それでも、アレンジはいいのが浮かんできますよ。

 僕の作品でわりとリスナーに評判のいい「ONLY IN MY MIND」という曲があります。今もコンサートで演奏するし、最新ライヴ・アルバム「HOPE FOR TOMORROW」にも収録しています。もともとはファンク・テイストのバラードですが、つい先日、寝しなにふとボサ・ノヴァのリズムで口ずさんでみました。なかなかいい感じでね。次のツアーで披露したいですね。

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