元妻への養育費を「欲深すぎる」と年下の再婚妻はガチギレ… 「毎日、薄氷を踏むよう」40歳夫が送る大後悔の日々

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本音をすべてぶちまけた

「もう本当に限界だと思い、美千に『すべて聞いたよ。どうして前妻にそれほどこだわるんだ』と言うと、『あなたの中からあの人が消えてないからよ』って。確かにそうかもしれない、僕がきみを好きだったのは一時の気の迷いだったのかもしれないと言ったら、美千は号泣していました。泣く前に自分のしたことを考えろと思わず怒鳴りました。どれだけ朋美や僕を傷つければ気がすむんだと、それまで言えなかったことを思わずぶちまけたんです」

 翌日から美千さんはあまり口をきかなくなった。顔を合わせると気まずい空気が流れる。謝ったほうがいいのだろうかと思いながら、功太さんも意地を張った。

「娘と朋美に会うと、つい愚痴ってしまう。朋美は『彼女が笑顔になるようなことをしてあげなさいよ。あなたにはもうちょっとかっこよく生きてほしいな』と。オレ、確かにかっこ悪いなと思いました。再婚した妻の愚痴を前妻に聞いてもらうことじたいがダサいですよね。でも朋美に会うと、やはり気持ちが落ち着いて心を吐露したくなるんですよ」

もう愛情はないが、放り出せない

 それから2年。功太さんは数ヶ月に1度は、美千さんに離婚を切り出す。美千さんはほぼ反応しない。仲よくすることもないが、ケンカすることもない。それぞれが勝手に暮らし、家をシェアしているだけの関係になっている。お互いにもうダメだとわかっているのに、どちらも動こうとはしない。

「美千はまだ若いので、そのうち誰か好きな人でもできるのではないか、そうしたら離婚できると考えていたんですが、どうやら好きな人はできないみたい。彼女は契約社員として働いていますが、年収は決して高くはない。ひとりになったら今の生活は維持できない。だから別れようとしないのかなと思うこともあります」

 女性としても妻としても、もう愛情はないのだが、放り出すこともできない。それが僕の本音だと功太さんは言った。

「人生間違えてしまっている」

「いちばん悪いのは僕です。それはわかっている。それでもね……最近、朋美が妙にきれいになっているんですよ。誰かいるんじゃないかと気になって。もちろん、離婚しているのだから僕がどうこうは言えないけど。娘に予定があるから会えないと言われることも何度か続いてる。僕は朋美と娘に会えなくなったら、生きている意味がない」

 突然放り出した朋美さんに対する謝罪の気持ちは、もちろん今ももっている。だが、あのとき捨てられたのは実は自分のほうだとも功太さんは思っているようだ。

「なんだか人生、間違えてしまっている。そうは思うんですが、どうやって修正していけばいいのかわからない。進むも退くもできない。そんな状況です」

 解決を先送りしても意味がないとわかっていながら、白黒つけることができずにいる。そんな状況は苦しいはずなのだが、功太さんはこの状況に慣れようとしているように見えた。ことを起こすよりその苦しさに慣れてしまったほうが楽だということもあるのだろうか。

 ***

 前妻への未練と再婚生活への居づらさの間で、功太さんは身動きが取れずにいる。記事前編では、そんな彼が朋美さんと出会い、結婚を決めるまでを紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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