トクリュウ捜査にピンチか 「ドン・ファン事件」で評価を落とす警察キャリアが指揮官就任で内部から不平不満も
ドン・ファン事件の捜査指揮
親家氏はある「有名事件」の捜査を指揮したことでも知られる。
「親家氏は和歌山県警本部長時代にいわゆるドン・ファン事件の捜査指揮をとりました。ご存じの通り、2審の無罪判決を受けて検察は最高裁に上告していますが棄却される可能性が極めて高い。ここに来て親家氏の当時の捜査指揮に疑問符がついており、親家氏はそのことを気にしているという話もありますね。それはともかく、4月から体制が強化されて増員されたものの、具体的に仕事はなくコピーばかり取っている捜査員もいるという話が現場から漏れてきました。トクリュウに関しては上層部の力の入れようが半端なく、とにかく実績をあげろとの圧が強いという不平不満もあるようです」(同)
圧の強さが裏目に出ることもある。大阪でも、トクリュウ捜査を巡って問題が噴出している。一例が、大阪府警捜査4課の捜査員がナチュラルの関係先を家宅捜索中にスカウトの男らを暴行したとされる事件だ。府警は捜査員ら12人を懲戒処分とし、うち2人は免職とした。
裏切られた思い
「ナチュラルは特殊なスマホアプリを通じて組織内でやり取りをしており、捜査員らは当初のプラン通りスマホのロック解除や暗証番号を聞き出そうとして、口を割らないスカウトらを暴行してしまったということです。実は上層部はその少し前に“聞き出しより身柄拘束”に舵を切っていたのですが、その方針変更が現場には周知徹底されていなかったことがわかっています。懲戒処分を受けた捜査員の1人は“上層部に裏切られた思いだ”と心中を語っていました」(同)
トクリュウ案件が世間の一大関心事になったことで捜査当局は摘発を急ぎ、それによる弊害も生まれているということなのかもしれない。
「ナチュラルは現役捜査員を取り込んで内部情報を聞き出していたほどですから、当局内の混乱は大歓迎でしょう」(同)
幸いなことに、いささか強引な捜査について世論は寛容だ。暴力団やトクリュウに向けられる目は厳しいからである。それだけに早めの「成果」が求められるのだが、警察は期待に応えられるだろうか。
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