「シニア向けスマホはダメ」 家電マニア・勝間和代が教える、高齢者が取り入れるべきデジタル技術、家電とは

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現金よりかえって安全

〈生活のライフラインである「買い物」や「お金」に関しても、思い込みを捨てるべき時が来ている。「ネット決済は詐欺が怖いから」という現金至上主義の人も依然として存在するが、現代において現金払いはむしろリスクしかなく、キャッシュレスのメリットは想像以上に大きいと勝間氏は指摘する。健康同様、安心・安全な生活も、もはやテクノロジーなしでは成立しない。〉

 重いお米や飲料水をスーパーから運ぶのは、重労働ですし、年齢を重ねれば免許返納問題、転倒のリスクもあります。玄関先まで荷物を届けてくれるAmazonやネットスーパーは、まさにシニアのためのサービスともいえるのです。現在では、生鮮食品をその日のうちに届けてくれるサービスもありますし、必要な物を必要なときに必要なだけ購入することができます。

 ネット通販で物を買うのに抵抗がある人は、「ネットでクレジットカードを使うのは怖い」と言います。同様に、目に見えないキャッシュレス決済を警戒し、現金を頼る人もいまだに多くいます。しかし、実態はまったく逆です。

 現金で物を買った場合、それを証明するのはレシートだけです。仮にスーパーで買った野菜が傷んでいたときは、レシートを持って店まで行き、現物を見せて交渉しなければ返金されません。しかし、キャッシュレス決済なら、購入の履歴が詳細にデータとして残されているため、店頭に出向くことなく、返金や返品処理を行えるのです。Amazonや楽天市場などの大手通販なら、アプリ上で「商品に不具合があった」と報告するだけで、即座に返金処理がなされたり、自宅まで集荷に来てくれたりします。私も先日、購入したノートパソコン用の台がグラグラしていたので、すぐに返品手続きをしました。事情や理由を説明したり、嫌な思いをして交渉する必要がないのです。クレジットカードを利用する場合は、不正利用時の補償もあるため、使ったらおしまいの現金よりかえって安全なのです。

 特殊詐欺などの被害も増えていますが、何かトラブルがあった時には、記録が残らない現金より、履歴が残るデジタルの決済手段の方が安全というわけです。

特殊詐欺被害を防ぐために

 現金かキャッシュレスか以前に、特殊詐欺被害に遭わないために気を付けたいのは、固定電話。悪いことは言いませんから、固定電話は解約するか、残すなら常に留守番電話設定にして、知らない番号には絶対に出ないことです。昔は家の固定電話が連絡の要で、固定電話の番号を持つことがある種の信用のような側面もありましたが、今は家族間の連絡はLINEなどのメッセージアプリや無料通話が主流です。親しい人なら個人の番号にかけてきます。固定電話にかかってくるのは、セールスか詐欺!くらいの気持ちでいた方がいいでしょう。留守電にしておけば、必要な連絡であれば用件だけ知ることも、後から折り返すこともできます。特殊詐欺の被害者はだいたい「まさか自分が」と言いますが、固定電話に出ないことでそもそものリスクを回避することになるのです。

 安全・安心でいえば、自宅のセキュリティーには「スマートロック」が有効です。安いものなら6000円程度で購入でき、既存の鍵の上から被せるように取り付けるタイプなら工事不要、ご自身でも簡単に装着できます。スマホをかざせば解錠、施錠が行えるのが基本で、顔認証機能が付いた上位機種も登場しています。これを使えば、鍵の開閉が常に監視できるため、「鍵を閉め忘れたかも」という外出先での不安から解放されます。合鍵を作るのにも、別途費用がかからず、一定時間鍵が開きっぱなしなら自動で施錠する設定も可能です。従来の物理的な鍵で解錠もできるので、スマホを落として家に入れないなんてこともありません。遠隔で履歴を確認することもできるので離れて暮らす家族の見守りにも有効です。セキュリティー面の不安を取り除くための投資として導入してみてもいいでしょう。

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