「シニア向けスマホはダメ」 家電マニア・勝間和代が教える、高齢者が取り入れるべきデジタル技術、家電とは
スマートウォッチは“お守り”
〈デジタルの恩恵は「楽しみ」だけではない。人生100年時代における「健康」と「安全」を守るための投資としても、テクノロジーは必須だ。勝間氏が「全員着けるべき」と断言するのが、スマートウォッチだ。通常の時計機能に加えて、健康管理やキャッシュレス決済など、日常生活を便利にする機能が搭載されているという。〉
スマホ以外で特にシニアにお薦めしたいのが、スマートウォッチです。腕に着けているだけで、心拍数や歩数、消費カロリー、睡眠時間などを測定、記録してくれるスマートウォッチは、新時代の健康管理に必須の便利アイテムです。中には激しい転倒を検知すると、本人に確認を促し、一定時間反応がない場合は自動的に緊急通報する「転倒検出」機能が搭載されているものもあります。通報時には、位置情報が共有されるため、転倒後に意識を失った高齢者が実際に救急搬送され、早期治療につながった事例が国内外で報告されています。
自身の健康の変化をチェックするためなら5000円程度のエントリーモデルで十分です。医療機器ではありませんが、日常的なモニタリングにより「異変に気付くきっかけ」をつくる役割を果たします。スマートウォッチは、いわば命の“お守り”。血圧や、血糖値、心電図などの計測が可能な機器も登場していて、将来的には自分の健康状態を記録するカルテとして活用できる可能性もあります。
ジム代を払うよりも……
健康維持のための運動にも最新の機器を積極的に活用しています。雨の日にジムに行くのはおっくうだし、単純な筋トレは続かない。そんな面倒くさがり屋の私でも続いているのが、VR(仮想現実)ヘッドセットを使った運動です。
運動といっても、本格的なトレーニングではなく、ゴーグルのようなヘッドセットを着け、目の前に広がる仮想空間で遊ぶゲームをするだけです。以前、ひどい五十肩に悩まされたことがありましたが、私の場合、VRゲームで腕を振り回していたら、いつの間にか治ってしまいました。「運動のために数秒間腕を上げてそのままキープ」と言われるとつらいですが、ゲームで「目の前にいる敵にパンチして」と言われれば、痛みも忘れて腕が上がるものです。
必要なスペースは、畳2枚分ほど。自宅の寝室のちょっとしたスペースが、冒険の舞台やボクシングジム、ダンススタジオに早変わり。月額数千円のジム代を払うより、5万円程度で買えるVR機で運動をする方が、手軽に、しかもコスパ良く健康寿命を延ばせるのです。私が使用するMeta社(旧Facebook)の「Meta Quest(メタクエスト)」シリーズでは、スマホのアプリと連動して消費カロリーや運動時間が自動で記録されるので、モチベーション維持にも役立ちます。
VRに限らず、ゲームには副次的な効果もあります。クロスワードパズルや、数独(ナンバープレース)などのゲームをいわゆる“脳トレ”として楽しんでいる人も多いと思います。これもスマホのアプリであれば、次々と新しいものにチャレンジすることができます。無料の麻雀やパズルゲームなどもあり、夢中になって遊んでいるうちにスマホの操作を覚えるという思わぬ効果もあります。スマホを使いこなそうと指を動かし、新しい概念を理解しようと頭を使うことは、それ自体が知的好奇心を刺激し、脳の老化を防ぐことにつながります。
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