AI作品も応募可能な「星新一賞」が話題! 生誕100年で次女が明かす「父・星新一」の素顔と、“ボッコちゃん”だけじゃない「魅力的な女性キャラ」ベスト5

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中国でも人気の「ボッコちゃん」

――それでは、ここから、マリナさんに、お薦めの星新一作品をあげていただきましょう。
(所収文庫は、文末を参照)

「ただのお薦めでは芸がないので、〈星新一の娘が選んだ女性キャラクター・ベスト5〉ではどうでしょうか。最初はやはり、ボッコちゃんですね」

――永遠の名作ですね。「ボッコちゃん」は、1971年にオリジナル短編集として新潮文庫に入り、現在までに、138刷、277万部という、驚異的なロング&ベスト・セラーです。

「ロボットのボッコちゃんには、意思がまったくないのに、まわりで物語がどんどん進んでいくところが面白いですね。この当時、昭和の男性作家や作詞家が書く女性って、未練がましい感じが多かったという印象ですが、ボッコちゃんは、そういう面が皆無で、男性のほうが勝手に自滅してゆく。そこが今でも新鮮です」

――「ボッコちゃん」は、星さんの最初期の作品ですね。

「1958年に、SF同人誌『宇宙塵』に掲載されましたが、すぐに江戸川乱歩さん編集の『宝石』に転載されています。そして1961年に新潮社から出た新書判の短編集におさめられました。ただし、そのときの作品名(書名)は『人造美人』となっています。というのも、当時、大ヒットしていたビニール人形の“ダッコちゃん”に響きが似ており、まぎらわしいと、改題したそうです。のちに、もとの『ボッコちゃん』にもどりました」

――1958(昭和33)年は、アタシが生まれた年ですよ(笑)。そんなむかしに書かれた作品を、いまの若いひとたちがふつうに読んでいるなんて、すごいことですね。

「『ボッコちゃん』は、中国でもすごく人気があるんです。題名は『人造美人』のままです。2021年に新しく翻訳された『人造美人』が、中国のSNS〈ウェイボ〉でその年の〈8月の小説トップ10〉に選ばれたのは、さすがにおどろきました。中国では教科書にも星作品が採用されていて、星新一の知名度はかなり高いようです」

――それでは、〈女性キャラクター〉の2人目は?

「『花とひみつ』の、ハナコちゃんです。花が大好きな女の子で、草木の世話をするモグラがいたらいいなと思って、絵に描きます。その絵を見て勘ちがいした研究者が、ロボットのモグラをつくってしまうのですが。これこそ、まさに、いまの地球に一番必要なロボットですよ!」

――ブラックユーモアとは真逆の、心が温かくなる作品ですよね。

「実は、母が、すごく花が好きだったんです。この『花とひみつ』を読んでいると、ハナコちゃんのモデルは、母のような気がしてならないんです。初出は、和田誠さんが私家版で出版した絵本でした。いつまでも残ってほしい作品です」

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