ココイチ参入で札幌発「夜パフェ」文化が全国に 大人の味わいで老若男女を魅了 “締めステーキ”の沖縄にも進出
夜にパフェを食らう。背徳感あふれる「夜パフェ」が近年、急速に人気を伸ばしている。「寝る前に糖質の過剰摂取なんて噓でしょ」。そう思うならば、夜22時~23時に夜パフェ店を覗いてみるといい。満席の店内、外で行列をつくる男女の姿が見られるはずだ。最近では「カレーハウスCoCo壱番屋」(以下、ココイチ)で知られる「株式会社壱番屋」が札幌の人気夜パフェ店をグループに迎えたことでも話題となっている。
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【超絶技巧・美しき夜パフェの数々】しっとりとしたバーのような店内で楽しむ夜パフェは、大人の魅力むんむん
そもそも夜パフェ発祥の地は、札幌だ。
北海道は新鮮な牛乳の産地であり、メロンやベリー類、甘いカボチャなどの青果も採れることから、札幌には美味しいパフェの店が多い。酒を飲んだあとに、冷たいパフェを食べて締める「締めパフェ=夜パフェ」文化が定番のスタイルになってきたのは、いまから10年ほど前のこと。2015年には「札幌パフェ推進委員会」が設立され、夜パフェをジンギスカンやスープカレーのような「北海道発の食文化」として大いにPRしている。
そんな夜パフェが東京に進出したのは、2017年のことだった。
札幌の人気店である「夜パフェ専門店・Parfaiteria PaL」が渋谷や新宿に登場したのだ(※店舗毎に屋号は異なる)。「Parfaiteria PaL」を創業した「GAKU」の橋本学さんは、札幌の夜パフェ人気を牽引してきた一人だ。東京出店は大ヒット。ぐんぐん伸びる売り上げに勝機を感じたGAKUは、東京に続き、大阪や福岡などにも夜パフェの店をオープンした。
ココイチが買収
「次は、海外も視野に入れた店舗の拡大を模索していました……しかし、どうしてもGAKUの規模では厳しかったのです」
と明かすのは、 GAKUの小笠原典剛副社長だ。折しもその頃、ココイチを有する壱番屋が“食のエンターテイメント”なるテーマを掲げ、事業の幅を広げたいとM&Aの相手を探していた。
「GAKUの店舗を見て、商品を食べ、そのクオリティーの高さに感心。ここならと確信したんです」(壱番屋M&A担当の平尾康能さん)
両社の思惑が重なり、2025年12月にGAKUは壱番屋の子会社となった。GAKUの創業者・橋本さんは、特別顧問として総合的なアドバイスをしながら、海外拡大の夢に備えている。
それにしてもなぜ“夜パフェ”なのか。
「飲み会をしても1次会は行くけど、2軒目にはお茶でも飲もう、という人が増えています。若い人があまりお酒を飲まなくなったことも関係しているかもしれません。夜パフェは、気持ち的にも金額的にもちょうどいい。これからはもっと根付くと思います」(平尾さん)
現在、GAKUは、北海道(札幌3店舗)をはじめとして、東京(渋谷・池袋・新宿三丁目)、大阪(心斎橋・難波)、福岡までの9店舗を展開している。
「東京や大阪は20〜30代の女性客がメインですが、発祥の地・札幌は家族連れやサラリーマンの男性が数人で来られたりしています」(同前)
「1日の終わりをパフェで」というスタイルが、各都市で受け入れられ始めているようだ。
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