ココイチ参入で札幌発「夜パフェ」文化が全国に 大人の味わいで老若男女を魅了 “締めステーキ”の沖縄にも進出

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アルコールとのペアリングも

 夜パフェの魅力は、見た目も味も“大人”なところにある。

 フルーツパーラーの明るさ、可愛らしさとは、ちょっと違う。提供されるパフェは美しくデコレートされており、シックであったり、和テイストをプラスしていたり、また金額も2,000円~3,000円で、「お子様向けのデザート」とは明らかに異なる。

 多くは甘さ控えめ。洋酒が入ったものや、爽やかな味わいのものも少なくない。季節ごとに、彩りも素材の組み合わせも替えつつ、目も舌も楽しませてくれる店がほとんどだ。
 
 前出・平尾さんが言うように、近年は酒を飲まない若者も増えてきた。

 筆者が訪れた 「Parfaiteria beL」新宿三丁目店では、パフェとのセットドリンクとして、アルコールかソフトドリンクが選べた。実際にアルコールとペアリングする人の割合を尋ねると、全体の2割程度だという。

 店内は、居酒屋のようなさわがしさもなく、発祥の地である北海道のモチーフに彩られた温もりのある雰囲気。そのなかで人々はゆっくりとパフェを味わい、穏やかに談笑していた。客層は女性同士やカップル、インバウンド客たち、そして熟年男性の団体客の姿もあった。仕事や飲み会終わりの“もう一軒”でスイーツを食べ、おしゃべりを楽しみたい人たちの夜パフェ需要の高さを感じた。パフェのSNS映えも人気の理由だろう。どのテーブルでも、スマホで撮影をしてからパフェにスプーンを入れる様子が見られた。

各地に広がる夜パフェ文化

 新宿・神楽坂の「Koyoino Parfait(コヨイノパフェ)」は、東京発の夜パフェ店。1日30杯限定、2種類のパフェを提供しているが、18時30分の開店時にはほぼ予約で埋まっている。

「最高のパフェを最良の状態で召し上がっていただきたいので、1日に出す数を30杯に限定しています」

 こう話すのは、経営者である乙部吉弘さん。乙部さんは、有名洋菓子店で修行を積んだパティシエだ。「こだわった飲食店さん、食事にこだわりある方が多い街で自分のパフェを楽しんでいただきたい」という理由で神楽坂に出店した。

「ケーキは持ち帰りが前提ですが、パフェはその場で完成したものをお出しする。だから、より繊細で洗練された内容にできるんです」(乙部さん)

 毎月、新作パフェを出し、ドリンクとのペアリングも提供。その芸術作品のようなビジュアル、味と香りのハーモニーに多くのファンがつき、現在SNSのフォロワー数は1.2万人。来店客の7割はスイーツ好きの女性で、残り3割は“お酒の後の締め”として夜の背徳感を味わっているそうだ。

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