「太腿を触ると、筋肉がほとんどなく骨の棒のようで…」 要介護にならないための「歩き方」を80代の健康インストラクターが指南
分かってはいるが二の足を踏んでしまう……。健康長寿への第一歩が「歩行」にあるとは知りつつ、いざウォーキングを実践しようとすると面倒くさい。だが、そんな人でも大丈夫。80代の現役健康インストラクターがシニアに向けたウォーキング術を指南する。【石田良恵/女子美術大学名誉教授】
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【写真を見る】80代の現役健康インストラクターが欠かさない食材とは
「ここでグズグズなどしていられない」
いまから5年前の1月のことでした。十分気を付けていたはずなのに、バスを降りた1歩目で凍結した路面上で転倒し、当時78歳だった私は第1腰椎を圧迫骨折してしまいました。
路上で倒れたまま、起き上がるどころか体を動かすことすらできず、救急車で運ばれて即入院。お医者さんの診断では1カ月の入院を要するとのことでした。
転んで骨折し、歩けなくなって要介護状態に……。高齢者の“あるある”です。
「運動生理学を専門とする私が、まさかこんなことになるなんて……」
人間にとって最良の薬
しかし、落ち込んでいる暇はありませんでした。入院患者さんを見渡せば、私と同じような高齢女性たちが口を開けて日がな一日ボーッとベッドで寝ていました。ジッとしていたら、私もこうなってしまうのではないかと焦りました。そうなってしまったらとんでもないと考え、ベッド上でも筋トレをしたりして、結果的に2週間で退院することができました。
おかげさまで、間もなく84歳を迎えようとしているいまも、私が健康の基本中の基本と考えている「散歩=ウォーキング」を、以前同様に楽しむことができています。
ヒポクラテスは言いました。「歩くことは人間にとって最良の薬である」と。実際、高齢になっても歩き、体を動かしていたことによる“貯筋”のおかげで、私は早期退院でき、いまも人生を楽しめているのだと思います。
以下、私自身が助けられた「高齢者のウォーキング術」を紹介していきたいと思います。
〈保健学博士で女子美術大学名誉教授の石田良恵氏は、傘寿を超えても、いまなお週に2度程度、シニア世代に運動指導をしている「現役の健康インストラクター」である。
運動生理学の研究者であるとともに、山登りなども続けている“スーパー高齢者”である石田氏の健康の源、それは圧迫骨折の窮地からも救ってくれた「ウォーキング」「散歩」による体作りだ。
バリバリの現役である石田氏がそのコツを伝授する。〉
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