中学受験塾でも増える“外国人” 「日本なら中国の半分の勉強で一流大へ」 5~10年で生徒の半数に

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塾側も歓迎する事情

 進学塾で中国人の割合が増えたのはこのためだ。東京や大阪の一部の進学塾では、1~2割が中国人というのがザラで、中には前述のように半数近くを占める教室も出てきている。彼らは志が高く日本人より勉強熱心であるため、上位クラスに限るとその割合はさらに上がる。

 これは有名進学塾だけでなく、中堅進学塾でも同じだ。

 中国ルーツの子供の中には、来日して間もなく、日本語や学力がそこまで高くない子もいる。そういう子たちは有名進学塾の入塾テストをクリアすることができないので、ステップアップとして中堅進学塾を選ぶ傾向にある。

 一部の塾は、外国人クラスを設けるなどして、こうした子供たちを積極的に受け入れている。原因は、日本で起きている少子化だ。

 現在、子供の減少に伴い、日本の学習塾は経営が厳しくなり、倒産件数は過去最多を記録している。そこで中堅学習塾は生き残りをかけて、中国からの移住者たちを受け入れざるをえない状況になっているのだ。

 コミックの取材で話を聞いた進学塾の職員は次のように話していた。

「5年~10年先を見越せば、半分くらいは外国ルーツの生徒になると思いますし、そうしなければ経営自体が成り立たなくなります。特に校舎を多く持つ塾はそうでしょう。今は中国の方がほとんどですが、ネパール人など家族で来日している子なども取り込まなくてはならなくなるはずです」

 実際に、こうして名門と呼ばれる進学校に合格した子供たちは、その後も猛勉強をつづける。そのため、東京や大阪の名門校と呼ばれる中高一貫校では、成績上位者に中国ルーツの子の名前が並ぶのが珍しくなくなっている。

東大院、5人に1人が中国人留学生

 こうした状況が生み出しているのが、学力の高い大学における留学生の占める割合の上昇だ。

 東京大学だけでも、大学・大学院には3,500人以上の中国人留学生がおり、大学院においては5人に1人を占めている。これは10年前と比べて約3倍の数だ。

 他の大学も同様で、早稲田大に占める外国人留学生の数は5,562人、立命館大で3,258人、京都大で2,791人、大阪大で2,595人となっている。むろん、中堅以下の大学も同じで、日本経済大で2,675人、東京福祉大で2,470人だ。

 現在、日本の大学は大学全入時代(少子化によって全員が大学に入れる時代)を迎え、私立大の半数以上が赤字経営に陥っている。今後、大学が生き残るには、進学塾と同様に外国人留学生を積極的に受け入れるしか道はない。

 そのため、地方の低人気の大学ほど、留学生招致になりふり構っていられなくなる。地方では、日本語すらろくに話せない留学生に合格を与えている大学も出てきているほどだ。

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