90歳女性を惨殺した「ルフィ事件」と07年「闇サイト殺人」に通底する“鬼畜の共通点”…アウトロー専門家は「人間は集団になると、どんな残虐な行為でも可能になる」
集団心理の恐怖
「実行役の男たちは90歳の女性に対して情け容赦のない暴行を振るいました。女性の全身に打撲の跡が確認されたほか、左肘が骨折し、左腕は皮膚の一部が剥がれていたのです。東京地裁では“ルフィ”事件で特殊詐欺グループの幹部だった藤田聖也被告の裁判が続いています。今年2月5日には検察側が『社会に大きな不安と恐怖を与えた、過去に例のない凶悪で重大な事件』と無期懲役を求刑しました」(同・記者)
このようにして闇サイト殺人事件と“ルフィ”広域強盗事件など闇バイトによる強盗事件を振り返ってみると、「インターネットを利用して面識のない人間が集まり」、「極めて残虐な暴行に及ぶことがある」という共通点があることに気づく。
藤原氏は「注目すべきポイントの一つに、『集団になると、どんな残虐なことでも可能になる』という人間心理があります」と言う。
「最も分かりやすい例が暴力団でしょう。一人なら怖じ気づいてしまう犯罪や暴力的な行為でも、集団の力を借りると心理的なハードルが一気に下がります。犯人が一人で住宅に侵入した場合、住人と遭遇すると暴力を振るうより逃げるケースが多いはずです。ところが、一人なら逃げるような人間でも3人や5人の犯行グループを作ると、まさに“数を頼んで”残虐な暴力を振るってしまうのです」(同・藤原氏)
リアルとネットの違い
未成年の非行グループから軍隊まで、共通した人間心理を挙げることは可能だろう。ナチスドイツによるユダヤ人の大量虐殺(ホロコースト)を思い浮かべた方もいるかもしれない。
犯罪グループに集団心理が働いてしまうにしても、インターネットを介して出会うと“残虐性”が加速する傾向が強い、と藤原氏は指摘する。
なぜ残虐性が加速するのか、第2回【「犯罪経験に乏しい素人だからこそ歯止めがきかなかった」 ルフィ事件の実行犯が「90歳の被害女性をバールで殴る」異様かつ凄惨な暴力に手を染めた理由】では、同じ犯罪者グループでも出会いが“リアル”と“バーチャル”では異なる心理状態になる背景をお伝えする──。
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