衆院選の主戦場は「SNS」へ ネット業界の“お手本”と言われるのは意外な政党の名前

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見ると「幸せになる」よりも「見ないと損する」

 こうしたノウハウは中道でも生かされている。

「中道のサムネイルでは、〈嫌われじじい党!〉〈地獄の政策合意〉〈アンチコメント〉といった言葉が、赤や黄色の大きな文字で使われています。ネガティブワードがあると人は見たくなる。例えば“幸せになる”よりも“見ないと損する”のほうが、クリック数が多くなるというネットの公式をうまく用いています」(小林氏)

「【炎上】SNSの嫌われ者!安住幹事長を呼び出して、なぜ嫌われてるのか聞いてみた!」

 なんてタイトルからも明らかだが、中身も、お笑い芸人のチャンネルかと思うほどざっくばらんだ。

 動画投稿本数も多く、

「1月15日に開設されてから、ショート動画を含めてすでに120本以上が投稿され、1日に7本という日もある」(同)

 とはいえ、肝心の支持に結びついているとは言い難い。選挙コンサルタントの大濱崎卓真氏曰く、

「動画の内容が、やや内輪ネタになっている。支持者の結束を強めるには有効ですが、外部に支持が広がるとは考えにくい。もちろん、合流による従来の支持者の離脱を食い止めるための戦略も必要でしょう。が、無党派層を取り込むような“外向き”の投稿も必要だと思います」

 中道と野党第1党の座を争う国民民主党には、永田町きってのSNSユーザー・玉木雄一郎代表がいる。今回もさぞ快調にSNSを操っているのかと思えば、

「まったくそんなことはないですね」

 そう声をひそめるのは、国民民主党関係者だ。

「昨年の参院選では“手取りを増やす夏”を公約に掲げ、SNSから広く国民の支持を集めました。今回は突然の解散で“手取り増”のようなフレーズがないまま選挙戦に突入しているうえ、何を訴えればバズるのかわからないのが現状です。また、SNSでバズっても、そこから世の中に広まるにはある程度の時間が必要ですが、その余裕もない。玉木さんはいま、かなり焦りを滲ませています」(同)

〈有料記事【各党が広告戦略に躍起 ショート動画に見る「SNS選挙」の勝者と敗者】では前回参院選と比べネットでの注目度が明らかに低調な政党、逆に注目度で国民民主を追い越した意外な政党名など、各党の展開するSNS選挙の内実について4000字余りにわたり詳報している〉

デイリー新潮編集部

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