中村勘三郎さんが“3人目のせがれ”と呼んだ「中村鶴松」の逮捕劇…映画「国宝」に重なる“部屋子”という複雑な世界

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多すぎる、歌舞伎役者の泥酔事件

 しかし……近年、歌舞伎役者の、酒がらみの騒動は、あまりに多すぎないか。

 そもそも、中村屋では、鶴松の“兄”七之助自身が、2005年1月、泥酔して、タクシーに無銭乗車。駆けつけた警官に暴行を加えて公務執行妨害で現行犯逮捕されている。このときは、父・勘三郎の襲名披露パーティーの帰りだったようだが、のちに、そこまで深酒させたのは、海老蔵(当時)だとの報道もあった。

 その、十一代目市川海老蔵(現・市川團十郎白猿)といえば、“灰皿テキーラ”である。

 2010年11月某日の明け方、“成田屋御曹子”は、西麻布の飲食店で元暴走族グループのリーダーに暴行され、顔面陥没の大けがを負った。この事件、加害者が逮捕され、当初、海老蔵は被害者と思われていた。だが海老蔵が、灰皿にテキーラを入れて相手に呑ませようとしていたことなどが明らかになり、海老蔵側にも非があったことが判明。活動自粛や休演がつづいた。一時、海老蔵は、“灰皿テキーラ男”の異名をとるようになった。

 時期は前後するが、2006年9月には、中村獅童が、飲酒運転および信号無視で検挙後、書類送検されている。

 2022年8月には、市川中車(香川照之)が、銀座の高級クラブで、極端なセクハラや、暴行におよんでいたことが発覚。その現場写真までが公開され、一時活動を休止した。さらに、女性スタッフやマネージャーに対する、暴力やハラスメント行為も発覚し、酒乱癖が伝えられた。
 
 まだ、続く。

 昨年6月、成駒屋の御曹子、六代目中村児太郎が、深酒しては、妻に馬乗りになって出血や大アザに至る暴行を加えていたことが発覚。一時は警官も駆けつけるほどの騒ぎになっていた。しかも、児太郎は、結婚の事実を、両親(父は九代目中村福助)に報告していなかったことも判明。妻側が、被害の証拠写真を公開した。そのあまりに異様なDVぶりに、背筋が寒くなったひとも多かった。

 また、これは酒がらみではないが、四代目市川猿之助の事件は衝撃的だった。2023年5月、自らのパワハラ報道に悩んで、一家心中を企て、両親(父は四代目市川段四郎)を死に至らしめた「自殺ほう助」で逮捕されたのだ。判決は懲役3年、執行猶予5年で、その後も謹慎が続いている。

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