「創価学会」機関紙から「畜生にも劣る」とまで攻撃された……「政教一致問題」を追及した月刊誌の発行人が“戦いの歴史”を語る
創価学会と公明党の問題を取り上げる「フォーラム21」を創刊したことで学会から訴訟を乱発された乙骨正生氏が、23年9カ月にわたる戦いを振り返る。後編では内部関係者が語る公明党が自公連立に舵を切ったわけ、そして裁判官も断罪した創価学会の汚い攻撃が明かされる。【前後編の後編】
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元公明党委員長の矢野絢也氏は自著『乱脈経理 創価学会VS.国税庁の暗闘ドキュメント』(2011年・講談社)を上梓する前に『フォーラム21』(10年1月号)に登場した。国税調査の妨害に言及しつつ、政権参画の背景に税務調査が大きく影響した事実や、もともと池田大作氏には「天下取り」の野望があったこと、さらには池田氏の国会喚問阻止、日本共産党と創価学会との間で結ばれた共創協定の背景などなど、創価学会の裏面史、人間・池田大作の実像を赤裸々に語ってくれている。
その中で矢野氏は政界から創価学会は撤退すべきだと主張しているが、自公連立政権を離脱したいまから見ても箴言だろう。
「政治から撤退すべきなんです。少なくとも衆議院からは撤退すべきです。300小選挙区をあけておけばいいんです。そして本当に民主主義を守り、庶民の味方になり、平和に貢献する人を政党を超えて応援すればいいんですよ。そうすればむきになって宗教活動と政治活動を同一視してまでやる必要もない」
同様に、かつて「公明党の指南役」とか「公明党の陰の国対委員長」などと呼ばれ、小沢一郎氏の側近としても知られた元参院議員・平野貞夫氏は、2019年から「創価学会と公明党を考える」と題する連載を執筆。公明党が非自民連立政権に参画した理由と背景、つまり、新進党の解体に手を染め、自公連立に傾斜していった理由に、創価学会と暴力団の関係を自民党の幹事長代理・野中広務氏に脅されたからだとする、公明党最高顧問・藤井富雄氏と山口組系後藤組の後藤忠政組長との「密会ビデオ」問題を指摘した。
さらに、公明党が自公連立を組んだ大きな動機として、創価学会の資金を守るためだったのではないかとも指摘している。公明党は、1998年の金融危機に際し、自民党と組んで金融早期健全化法の成立を期したことで、金融恐慌の危機から日本を救ったと強調している。しかし、金融危機へと繋がる住専危機の際、問題のある金融機関に政党や労働組合、宗教団体が資金を預けていたことが発覚。中でも創価学会の預金額が格段に多かったため、住専危機や金融危機での公明党の対応は創価学会の資金を守るためだったのではないかというものだ。
組織的犯行
創価学会・公明党と政界や自民党との関係の裏も表も知悉する矢野・平野両氏の『フォーラム21』での発言記事は、自公連立政権成立の真相・暗部に光を当てるものとなっていた。
そして『フォーラム21』は10年6月号に「池田大作宛て内容証明郵便が示すもの」と題して、後藤組長が池田名誉会長に宛てた内容証明郵便を紹介し、公益法人である創価学会と暴力団との濃密な関係を詳報した。
こうした記事を恒常的に掲載する『フォーラム21』は煙たかったのだろう、創価学会は『フォーラム21』と私を目の敵にした。
まずは『フォーラム21』の創刊と時期を同じくした02年3月に、私や取材協力者の携帯電話の通話記録を、NTTドコモの関連会社に勤務する創価大学OBの創価学会の男子部活動家が、やはり創価大学OBである創価学会青年部の最高幹部の指示によって盗み出すというNTTドコモ事件が発生した。
同事件は当初、警視庁が捜査し、被害者の調書まで作成したが、なぜか検察は立件を見送り事件は幕引きされた。だが、真相究明を求める刑事告発が奏功し、事件から2年後の04年になって事件は立件され、実行犯の男子部活動家が有罪となった。事件の真相解明のために私が起こした損害賠償を求める民事訴訟では、東京高裁が犯行は青年部最高幹部の「指示又は命令」による事実上の「組織的犯行」と認定し、損害賠償の支払いを命じた事実がある。
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