「盛れミ」異例のバズを生んだワケ ハロプロ実力派の「情熱的な楽曲」がグループの枠を超えた広がり
「盛れ!ミ・アモーレ」
最近、「盛れミ」「隙アモ」というワードとともに、TikTokやYouTubeのタイムラインに流れてくる踊りをご存じだろうか。大胆に足を蹴り上げて踊るこの曲の正体は、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)所属の実力派グループ、Juice=Juiceによる楽曲「盛れ!ミ・アモーレ」だ。昨今、キュートな楽曲がヒットを連発してきたアイドル界に一石を投じた、異例のバズり現象になりつつある。【大宮高史/ライター】
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「盛れ!ミ・アモーレ」は、Juice=Juiceが昨年10月8日にリリースした最新曲。ところが、これがいまやハロプロ以外のアイドルやタレント、さらにはVTuberやインフルエンサー、架空のキャラクターまでもがこぞってダンスに挑戦し、グループの枠を超えた広がりを見せている。
例を挙げればCUTIE STREETの板倉可奈と佐野愛花、ME:IのTSUZUMI、AKB48の佐藤綺星やOGの横山由依、さらにはポンキッキーズのムックまでもがこの曲のキャッチーなパートを踊っている。
Juice=Juiceもこの勢いのまま昨年11月19日に日本武道館でコンサートを開催し、その熱気で観客を酔わせ、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」でも「盛れ!ミ・アモーレ」の一発録り生歌唱を披露した。
流れに乗って昨年12月23日にはライブ音源やTHE FIRST TAKEのストリーミング配信も始まり、Juice=JuiceのYouTubeチャンネルには「盛れミ新規」とのコメントが続出。年末にも「COUNTDOWN JAPAN」でこの曲のパフォーマンスしてみせ、グループ史上最大級のヒットになりつつある。
こうした現状を読み解くために、まずは近年のアイドルシーンにおける「ヒットの方程式」を振り返っておきたい。ここ数年、SNSを起点にブレイクした楽曲の多くは、徹底した「可愛さ」の追求が共通項となっていた。
一番わかりやすくブームとなったのはKAWAII.LAB所属のグループたちで、FRUITS ZIPPERの「わたしの一番かわいいところ」に始まり、CANDY TUNEが「倍倍FIGHT!」、CUTIE STREETが「かわいいだけじゃだめですか?」と、誰でも口ずさめるキャッチーなヒットを飛ばした。
他にも超ときめき宣伝部の「最上級にかわいいの!」「超最強」、=LOVEの「とくべチュ、して」といった楽曲たちも続いている。彼女たちが提示したのは、衣装の細部に至るまでキュートなコンセプトと自己肯定感たっぷりの歌詞、そして真似したくなるキャッチーな振り付けである。
いかに「可愛らしい共感」を呼ぶかが、一般層へリーチするための条件となっていた。このトレンドは、令和的な自己肯定感たっぷりのアイドル像も規定してきたといえる。
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