THE ALFEE 51年目「今年いちばんの思い出は寄席デビュー」? 過去ザ・ベストテンでの珍事件も告白
夢の途中
―――2026年の1月に桜井が誕生日を迎えると、3人揃って71歳になる。年齢を重ねながらもバンドとして走り続け、ファンに様々な“夢”を与え続けてきた。そんな彼らに今持っている夢について聞いてみると――。
坂崎「正直、今でも自分が70歳超えたことにピンときてないんですよ」
桜井「そりゃそうだよ、だって70歳になるの初めてなんだから、どんなもんかわからないでしょ(笑)」
高見沢「単なる“数字”かなって感じだね。年齢よりも、バンドを50年やってきたことのほうが重いかな……。休まず活動停止もなく、もちろん解散もなく(笑)、真の50周年だったから、ここまで辿り着けたということに感慨深いものがあるよね」
坂崎「休止や解散をして、また再結成して何十年、というバンドはあるけど、自分たちみたいに毎年春と秋にツアーをして、全国2回りしているバンドなんてなかなかいないですよね」
高見沢「3人とも一緒だと思うんだけど、デビュー当時はコンサートツアーなんて夢の夢だったから。それが現実にできているなんて、まだ夢の途中なんだよね」
坂崎「そうだね、夢の中だよね。僕、10代の時から漠然とだけどミュージシャンになりたくて。でもそんな伝手もなく、ただ音楽をずっとやっていければいいな、という夢を持っていて。デビューした時はうまくいかなかったけど、ツアーに出るとか自分たちの演奏でレコーディングできるようになったのは夢のスタートで、今もツアーを続けられているのは、本当に夢の真っ只中にいる感じです」
いい夢を見られたな
高見沢「いちばんミュージシャン志向が強かったのが坂崎だよね。俺と桜井の2人だったら、ちゃらんぽら~んで、全然ダメでしたよ」
桜井「本当、やりたいことが他にあったらやっていないよな」
高見沢「ミュージシャンになりたい、と思ったことは1度もなかったから(笑)。坂崎に出会ってなかったら、なってなかったよね」
坂崎「大丈夫だよ高見沢、やろうよ、練習しようよ桜井、って(笑)」
桜井「家業が忙しいんだよって言ってるのにな(笑)」
高見沢「そういう意味では、坂崎に引っ張られた部分が大きいですよね。その中で生まれたのが“アルフィー”だから」
坂崎「30代の頃に受けたインタビューでよく言っていたのは、自分の人生が終わるその日、その瞬間に“いい夢を見られたな”って思える人生にしたいな、って。“いい夢だったね、短かったけど”」
高見沢「三英傑の秀吉みたいだな」
坂崎「ああ、秀吉、家康、織田無道だっけ?」
高見沢「信長だよ(笑)」
坂崎「(笑)。この年になってね、人生は本当に短いな、って。若い時さ、じいさんとかに“光陰矢の如し。人生あっという間だぞ”なんて言われてもそうかな、と思っていたけど、自分があっという間に70歳になって。僕がいなくなる瞬間って、いずれ来るんでしょうけど、その時に“いい夢だった”と思えて死ねたらな、と思っていましたよ」
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