“元ジャーナリスト”ならではの姿勢が根底に… 「クライマーズ・ハイ」原田眞人監督が娯楽映画に込めたメッセージ
物故者を取り上げてその生涯を振り返るコラム「墓碑銘」は、開始から半世紀となる週刊新潮の超長期連載。今回は12月8日に亡くなった原田眞人さんを取り上げる。
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映画監督の原田眞人さんは、映画は社会に起きていることを映す鏡だと語っていた。その作品は、娯楽性が豊かで観客を引き込みながら、現代社会が抱える問題や人間の葛藤を無理なく織り込んでいる。
親交があった映画監督で早稲田大学名誉教授の安藤紘平さんは振り返る。
「昔起きた事件や歴史上の出来事にも、現代に投げかける大切なメッセージが必ずあると原田さんは確信していました。...

