没後17年 「飯島愛」はなぜクリスマスイブに“孤独死”姿で発見されたのか 知人たちが語っていた「心の空白」

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ドタキャンと奇行

「週刊新潮」(2007年3月25日号)では、関係者の証言でその「奇行」を再現している。曰く、

「とにかく、朝は起きられなくて、昨年(注:2006年)夏頃から15~30分現場へ遅刻することが多くなった。8月には、東京である大物作家と対談する予定だったが、飯島は朝起きられず、当日ドタキャンしたんです」(民放ディレクター)

 ある時、約束の時間に飯島が現れず、マネージャーがマンションに迎えに行った。

「しかし、インターホンを何度押しても彼女は出てこない。仕方がないので合鍵を使いドアを開けたが、内側からチェーンが掛かっていたという。中には意識が朦朧としている飯島がいたのですが、いくら呼びかけてもチェーンをはずそうとしない。それどころか、飯島は警備員に通報してしまい、トラブルになったんです」(テレビ局関係者)

 所属事務所も困り果てていた。

「彼女の携帯に電話をしても全く連絡が付かない。マネージャーらが彼女のマンションに行っても誰もいない。困った事務所スタッフは、交代で三日三晩彼女のマンションの前で張り込んだとか」(民放ディレクター)

所持金は10万円

 2007年には腎盂炎による体調悪化を理由に、芸能界を引退。以後はブログを更新しながら、女性のために避妊具を販売する会社の起業や、エイズ撲滅キャンペーンにも取り組んでいた。

 しかし、その後も奇妙な言動は続いた。

「週刊新潮」(2008年3月27日号)によれば、飯島は3月11日更新したブログに、

〈10万円にな(注:ママ)ちゃった。正式には9万8000円だけど(中略)で、金がない。で、困っている〉

 と所持金が10万円になったと記し、

〈キスした日にHをする傾向にある〉

〈ずっと…Hしてません。(注:原文は実名。大手IT企業の)社長が好きでしたが、相手にされませーーん〉

 もっとも、彼女には、これまでに稼いできただけの貯蓄が十二分にあり、前述の終の棲家となった家賃60万円の高級マンションに暮らしていた。父親に聞いても、「娘が困っているなんて聞いたことがありません」と言うから、孤独を紛らわすため、世間の関心を引こうとした書き込みだったのかもしれない。

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