「デビュー40周年」なのに露出がほとんどない「おニャン子クラブ」 「フジ中居問題」の影響は?
もしかして年末の「NHK紅白歌合戦」への出場もあり得るのでは――。今年の頭には、そう密かに期待されていたのが「おニャン子クラブ」だ。今年、デビュー40周年を迎え、記念コンサートも開催された。結成20周年のAKB48が「紅白」に出るのだから、大人数アイドルグループの元祖とも言えるおニャン子が選ばれてもおかしくはなかったのに、なぜ彼女たちにお呼びがかからなかったのか。
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おニャン子クラブが世に出たのは、フジテレビで1985年4月1日にスタートした平日夕方のバラエティ番組「夕やけニャンニャン」だった。当時、土曜深夜に放送されていた情報バラエティ「オールナイトフジ」のメインが女子大生だったため、その女子高生版として生まれた番組だ。当時、作詞家として頭角を表し始めた秋元康氏も企画協力として参加。初代のメイン司会は片岡鶴太郎で、そのアシスタントを務めたのがおニャン子だが、そこから新田恵利や国生さゆり、城之内早苗、渡辺美奈代、渡辺満里奈、工藤静香などが生まれている。
ちなみに85年がどんな年だったか――。世界に目を向けると、アメリカではロナルド・レーガン大統領が2期目に入り、ソ連(現・ロシア)ではミハイル・ゴルバチョフ氏が書記長に就任。ちなみに、日本の首相は“大勲位”こと中曽根康弘氏だった。
この前年から干ばつによる飢餓がアフリカのエチオピアを中心に深刻化し、100万人もの死者を出していた。これを何とかしなければと立ち上がったのが、イギリスとアイルランドのロック・ポップス界だった。当時はニューロマンティックと呼ばれるムーブメントを牽引したデュラン・デュランやカルチャー・クラブなど英国勢が世界のヒットチャートを席巻しており、彼らはチャリティプロジェクト「Band Aid」を立ち上げる。12月にはチャリティソング「Do They Know It's Christmas?」をリリースし、800万ポンドもの募金を集めることに成功した。そのミュージックビデオに見られる、1つの楽曲を大人数で歌いつつも1人1人を映し出すという手法は、ひょっとしたらここから生まれ、アイドルグループに踏襲されたのかも……。
これに触発されたのがアメリカ勢で、同じく85年に「USA for Africa」を結成し、マイケル・ジャクソンやライオネル・リッチーらが参加した「We Are the World」が大ヒット。これらがチャリティーコンサート「LIVE AID」に発展し、超豪華ミュージシャンらが出演したライブは日本でもフジテレビが生中継した。
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