「ちびくろ・さんぼ」は1988年、なぜ異例の「絶版」へと追い込まれたのか? きっかけは「小学生」とその両親による“抗議”だった

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「黒人差別」を巡る問題は、いまなお、国内外を問わず、絶えず議論になるテーマである。この2025年も8月のテニスの全米オープン女子で、ラトビア選手がアフリカ系米国選手に敗れた際、相手方を「教育も品格もない」と発言。「差別的だ」と批判が沸き起こり、同大会に参加していたハイチ出身の父を持つ日本の大坂なおみ選手も、「最悪の言葉」とコメントするなど、大きな騒動となったのだ。

 日本でも、いまなお問題となるテーマだが、その表現との関連において、過去、最もホットに議論された事例と言えば、今から37年前に起きた『ちびくろ・さんぼ』絶版騒動ではないだろうか。...

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