ベテラン刑務官「篠原涼子」が殺人犯を“脱獄”させる禁断のドラマ…着想を得たとされる“実話”の衝撃的な結末とは
日テレドラマは飛躍のきっかけ
難しい役を引き受けた篠原は、アイドルグループ「東京パフォーマンスドール」のメンバーとして活動していた1994年7月、当時、「飛ぶ鳥を落として拾って歩いている」と言われた音楽プロデューサー・小室哲哉氏(67)のプロデュースにより、「篠原涼子 with t.komuro」名義でシングル「恋しさと せつなさと 心強さと」をリリース。200万枚を超える大ヒットを記録し、同年大みそかの「第45回NHK紅白歌合戦」に初出場。まずは歌手としてブレークを果たした。
そのころから俳優業も並行しており、NHK大河ドラマ「元禄繚乱」(99年)、「北条時宗」(01年)などに出演した。民放キー局での主演クラスの座には手が届かなかったが、日テレのドラマでチャンスをつかんだことで、主演俳優として大きくステップアップを果たすことになる。
「まず、05年3月放送の単発ドラマ『溺れる人』で、アルコール依存症の女性役を演じましたが、なかなかリアリティーのある演技で世帯視聴率は20.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)の高視聴率を記録。そして、05年4月期の『anego[アネゴ]』で自然体な頼れるOL・野田奈央子役を演じました。恋仲となる部下役をKAT-TUNのメンバーとして人気だった赤西仁(41)が演じたこともあって、全10話の平均世帯視聴率は15.7%を記録。視聴者が熱望したため、同年12月にはスペシャルドラマが放送されました」(放送担当記者)
そして、翌06年からその後10年にわたり、フジテレビ系のドラマと劇場版が放送・上映された「アンフェア」シリーズに主演。演じたのは警視庁検挙率No.1、バツイチ、子持ち、大酒飲み、無駄に美人の女性刑事・雪平夏見役。06年の連ドラは全11話の平均世帯視聴率が15.4%を記録。07年の劇場版では映画初主演を務め、劇場版3作はいずれも興行収入20億円を超えるヒット作となった。
そして翌07年、またしても日テレの主演ドラマがメガヒット作となる。
「待遇が特Aランクの派遣社員・大前春子役を演じた『ハケンの品格』の第1シリーズが全10話平均で20.2%、最終回は全話で最高の26.0%という、当時でも連ドラとしては脅威的な数字を記録しました。世間の派遣社員たちの鬱憤を晴らしてくれるような役どころに痛快なストーリー。このドラマで篠原さんは女性たちの“カリスマ”的な存在になりました」(同前)
俳優としての階段を猛スピードで駆け上がっていた05年12月、俳優の市村正親(76)と結婚。25歳も年の差があったことから、父親に猛反対されたそうだが、最終的には許可を得ることに。その後、08年5月に現在は俳優として活動している長男の市村優汰(17)、12年2月に次男を出産した。
「もともと市村さんには、古巣の劇団四季で同時期に活動していた女優の妻がいましたが、結果的に篠原さんが“略奪婚”したような形になってしまいました。しかし、当時、女優として勢いに乗りかけていたこともあり、あまり深掘りされることはありませんでした。その一方、2児の育児と俳優業を両立。14年に市村さんが初期の胃がんであることが発覚した際には自らの仕事をセーブし、献身的なバックアップで復帰をサポート。良妻賢母として世間の評価はうなぎ上りでした」(芸能記者)
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