2025年セ・リーグ6球団「ルーキー採点簿」 最高は阪神、最低はどの球団か?
11月26日、今年活躍した選手を表彰する「NPB AWARDS 2025 supported by リポビタンD」が行われ、セ・リーグではヤクルト・荘司宏太(セガサミー)、パ・リーグではロッテ・西川史礁(青山学院大)が新人王に輝いた。彼らは即戦力としての期待に応える活躍だったと言えるが、果たして他の新人選手たちはどうだったのか。そんなルーキーの1年目について即戦力、将来性の両面から球団ごとに診断したい。今回はセ・リーグの6球団についてだ。【西尾典文/野球ライター】
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投手は順調なスタート
【2025年ルーキー採点】
阪神 総合:A 即戦力:A 将来性:A
即戦力と将来性、どちらも高評価を得られるのが阪神だ。1位の伊原陵人(NTT西日本)が4月下旬から先発の一角に定着。夏場以降は少し苦しむも、110回を投げて5勝7敗、防御率2.29と1年目としては十分な成績を残した。
他球団のスカウトは、ここまで伊原が結果を残せるとは思っていなかったという。
「阪神は外れ1位で伊原を指名しました。正直に言えば『外れ1位とは思い切ったな』と感じました。それだけ阪神は左投手が欲しかったのでしょう。伊原は、大阪商業大を経てNTT西日本に入社しました。入社後、大学時代より球威が増してきましたが、起用法に迷うタイプでした。プロの世界で先発でやれると思わなかったですね。阪神の投手コーチとの相性が良かったほか、人気球団でメディアやファンに注目されても、力を発揮できる精神の強さがプロで通用した大きな要因かもしれません」
育成ドラフトで指名されたルーキーも健闘している。育成1位で指名された工藤泰成(徳島インディゴソックス)は、今年3月に支配下登録され、リリーフで18試合に登板。0勝2敗、1ホールド、防御率3.31という成績を残した。また、育成3位の早川太貴(くふうハヤテ)は7月に支配下登録され、8月27日のDeNA戦に初先発でプロ初勝利を飾るなど、2勝を挙げた。
一方、支配下指名の投手も二軍で結果を残している。2位の今朝丸裕喜(報徳学園)は、先発として5勝を挙げた。3位の木下里都(KMGホールディングス)は、39試合に登板して1勝3敗、1セーブ、防御率2.01とリリーフで結果を残した。野手は精彩を欠いたが、ルーキーの投手は順調なスタートを切っている。
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