2025年セ・リーグ6球団「ルーキー採点簿」 最高は阪神、最低はどの球団か?

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1年間を通じて働いてもらいたい

【2025年ルーキー採点】
DeNA 総合:C 即戦力:C 将来性:B

 DeNAのルーキーは苦しい1年に終わった。即戦力として期待された2位の篠木健太郎(法政大)、5位の若松尚輝(高知ファイティングドッグス)が開幕からそろって低迷した。さらに、3位の加藤響(徳島インディゴソックス)も一軍出場は9試合にとどまり、打率.176に終わった。

 将来性の観点では、支配下で唯一指名した高卒選手である4位の田内真翔(おかやま山陽)が、二軍で80試合に出場して打率.253という成績を残しているものの、リーグ優勝を狙うために即戦力を重視したドラフト戦略は失敗に終わった。

 しかしながら、1位の竹田祐(三菱重工West)が開幕から不調だったが、シーズン終盤に調子を上げ、一軍で4勝をマークした。

 DeNAのチーム関係者は、竹田についてこう評している。

「竹田はしっかりとコーナーに投げ分け、決め球のフォークが評価されていました。春先は明らかに状態が悪く、出力が出ておらず、ストライクゾーンで勝負ができていなかった。フォームやトレーニング方法を見直したことで、夏場に出力が上がり、スライダーのキレも改善しました。一軍で通用することは証明できたので、来年は春からしっかりと状態を維持して、1年間を通じて働いてもらいたいですね」

 6球団の状況を見ると、やはり阪神のドラフト巧者ぶりが目立つ。今年のドラフトでは、3球団競合となった創価大の強打者である立石正広を1位で獲得しており、他球団との差がますます開きそうだ。

西尾典文(にしお・のりふみ)
野球ライター。愛知県出身。1979年生まれ。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行う。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

デイリー新潮編集部

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