2025年セ・リーグ6球団「ルーキー採点簿」 最高は阪神、最低はどの球団か?

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来年以降巻き返せるか

【2025年ルーキー採点】
ヤクルト 総合:B 即戦力:B 将来性:B

 ヤクルトは、上位指名で入団した選手が苦しみ、3位以下の選手が奮闘した。

 即戦力として期待が高かった1位の中村優斗(愛知工業大)は自主トレから故障で出遅れた。一軍で4試合に登板して1勝2敗、防御率5.51と苦戦。2位のモイセエフ・ニキータ(豊川)も、二軍で打率.136、4本塁打とプロの壁に苦しんだ。彼らが来年以降巻き返せるかが、今後のチームにとっても重要になりそうだ。

 一方、3位の荘司宏太(セガサミー)が中継ぎで45試合に登板し、防御率1.05と見事な成績を残して新人王を受賞した。育成3位の下川隼佑(オイシックス)は5月に支配下登録されると、2勝をマークした。

 野手では、4位の田中陽翔(健大高崎)が二軍でレギュラーに定着して、チーム3位の62安打を記録。シーズン終盤には一軍でもスタメンで起用され、10月3日の広島戦で3安打を放つ活躍を見せた。ヤクルトの高卒1年目の猛打賞は、58年ぶりの快挙だった。

【2025年ルーキー採点】
 巨人 総合:B 即戦力:C 将来性:B

 巨人は、即戦力は低評価となる一方、将来性では及第点がつけられる。

 内野のバックアップとして期待された2位の浦田俊輔(九州産業大)は、一軍では22試合の出場で11安打に終わり、投手では5位の宮原駿介(東海大静岡キャンパス)が中継ぎで14試合に登板したのみ。今年のチームにもたらしたプラスは少ないと言える。

 ただ、1位の石塚裕惺(花咲徳栄)がけがで出遅れたものの、夏場以降は二軍で定位置をつかみ、55試合の出場で打率.327を記録した。前述の浦田も、同じく二軍では、91試合に出場して打率.280、20盗塁と持ち味を発揮。3位の荒巻悠(上武大)も7月9日の中日戦で一軍初ホームランを含む3安打を記録した。いずれもポテンシャルの高さを見せている。主砲・岡本和真のメジャー移籍が決定的で、二塁のレギュラーの吉川尚輝は、股関節の手術で復帰が不透明な状況だ。来季は、石塚、浦田、荒巻のさらなる成長に期待がかかる。

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