「目が覚めたら飲む、というほどの酒好き」 佐賀関の大火災、火元とされる独居男性の素顔 「気前が良く、慕われていた」

国内 社会

  • ブックマーク

「がんにかかったわ」

 そうした長年の生活習慣もあってか、最近では体調不良を訴えていたという。

「数年前から『肝臓が悪い』と言っていました。間もなく漁に出なくなり、近所のスロット屋に出入りする日数が増えていった。週に3日ほど、スロットで遊んでいましたが、ここ1~2年は、15時ぐらいになると『帰って酒飲まんと』と、早めに帰っていました」(知人)

 加えて、さる遠縁の男性が明かすには、

「一昨年、『がんにかかったわ』と本人から聞かされました。離婚したのは最近で、訳を尋ねたら『(別れたいと)言われたから判を押した』と、あっさりしていた。現役時代の年収は500万円を超す程度だったと思います。漁師の年金は多くはありませんが、彼は60歳からもらっていて、『俺は早よ死ぬけえ、早よもらうんや』などと口にしていました」

 先の近隣住民が言う。

「離婚後は、食事が食パンだけの時もあり、心配した近所の人がおかずを分けることもありました。ただ、病気も重なっていら立ちもあったのでしょうか、ゴミ捨てなどで注意された時には『うるさい』と周囲に言い返すようなこともあったといいます。避難所では“もしかしたら深酒してたばこを消し忘れたのでは”などとうわさになっています」

 さる24日には、被災した住民を対象に市が説明会を開催。それでも、出火原因はいまだ解明されていない。

週刊新潮 2025年12月4日号掲載

特集「大分『佐賀関』大火災で唯一の死者 火元とされた76歳『独居男性』の酒とタバコ」より

前へ 1 2 3 次へ

[3/3ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。