今年も「流行語大賞」にピンとこない…オーバー50歳の大人世代に聞いた“リアル流行語”に見る「怒りと疲労感」
スーパーからコメが消え、街にクマが出た!
さてランキングに話を戻すと、「クマが出た」「アーバンベア」などクマ関連のワードも注目を集めた。今年は、上半期の統計ですでに過去最多の出没件数を記録し、クマによる被害が後を絶たない状況。
「人食い熊。田舎では深刻な問題」(58歳・茨城県・男性)
「自分の町でもクマが目撃されて他人ごとではないと感じた」(61歳・長野県・男性)
「通学路や住宅地での目撃が相次ぎ、『身近な脅威』としてクマ被害が社会問題化」(65歳・岩手県・男性)
市街地周辺にまで出没するクマの増加は、喫緊の社会問題のひとつ。クマ関連の流行語は今年限りであることを願うばかり。
深刻なコメ不足がニュースになった今年。生活に直結する危機感から、アンケートでもっとも多くの回答があったのが「備蓄米」だった。また、本家でノミネートされた「古古古米」も、オーバー50世代のアンケートではノミネート語の中で一番人気に。
「『備蓄米』、絶対これです。お米でどれだけ苦労したことか!!」(61歳・愛知県・女性)
「スーパーの棚から米が無くなり救世主の備蓄米であった」(78歳・兵庫県・男性)
「人生65年、古いお米の存在を初めて知った」(65歳・北海道・女性)
「米が手に入らない、高価すぎて買えないなどで、これがありすごく助かった」(66歳・福岡県・女性)
米が主食の日本人にとって、米不足は生活に直結する一大事。米に振り回された1年となった。
流行語を見ればその年の世相がわかる通り、言葉には、単なるブームだけでなく、政治や社会に対する強い要求や、生活に根ざした不安も色濃く反映していることがわかる。新しい年は、希望に満ちたポジティブな言葉であふれる1年になってほしい。




