今年も「流行語大賞」にピンとこない…オーバー50歳の大人世代に聞いた“リアル流行語”に見る「怒りと疲労感」
政治や生活への不満がダイレクトに流行語に
オーバー50世代へのアンケートでは、政治や経済、社会への不満や不安が流行語としてストレートに表現されているのが特徴だろう。
ノミネート語には選ばれていなかったが「ガソリン税廃止」を挙げる人も目立った。50年以上にわたってガソリン価格に上乗せされてきた暫定税率が、年内に廃止される方向に進んだことから注目を集めた。
「暫定税率の廃止は、ガソリン車に乗っている自分にとっては助かります」(68歳・愛知県・男性)
「これを流行語大賞にして政治家の税金に対する考え方がおかしいことを反省してほしい」(73歳・広島県・男性)
物価高により日本中で悲鳴が上がる中で、家計への負担軽減を求める国民の切実な願いが、この言葉を押し上げる結果につながった。
同じく、ノミネート外の「日本人ファースト」を推す声も一定数。7月の参院選で参政党がスローガンに掲げた言葉で、ルールを守らない外国人や移民問題に不満を覚える人らの支持を受けた。
「ネットで目にしない日はなかった」(56歳・北海道・女性)
「最近どこにいても、かなり外国人を見るようになり、色々と調べたり考えたりするようになったから」(54歳・大阪府・女性)
社会のグローバル化が進む中で、日本人としての利益や、社会保障の不公平感に対する懸念が、大人世代の間で高まっていることが明らかに。
ランキング圏外だったものの……
同じく「不満の声」でいえば、その対象が「家庭内」や「パートナー」に向けられたものに票を投じた人も。ランキング圏外であるものの「大沢たかお祭り」、「竹内涼真でもないくせに」(いずれも2票)を紹介してみたい。
大沢たかお祭りとは、大沢たかお演じる“映画『キングダム』王騎将軍”の画像に面白おかしいキャプションをあて、育児ネタや日常のあるあるネタをSNSに投稿するムーブメントだ。
“小太りの中年女性”に見えなくもないビジュアルの王騎将軍の画像に《童に「えーまたそうめん?」と言われた時の私》、《授業参観でひたすら消しカスをこねるだけの息子を観ている私》……といったキャプをつけるこの遊びは、主婦層を中心に今年5月ごろ大いに盛り上がりを見せた。が、現在ブームは沈静化。祭りのスタートが半年遅ければ、確実にランキング入りをしていたことだろう。
もう一方の「竹内涼真でもないくせに」もThreadsやXから生まれた言葉だ。現在、ヒット中のドラマ「じゃあ、あんたが作ってみろよ」の登場人物である“クセ強モラハラ系ダメ男・勝男”と、それを演じる竹内にかけ、主に「竹内涼真(のようなビジュアル)でもないくせに、勝男ばりにダメな夫/ダメな男だ」といったニュアンスで使われる。
いずれも票数こそ少ないものの、オーバー50の主婦たちのストレス解消に役立ち、心をつかんだ言葉であったといえよう。
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