要介護の義母を引き取り、言いなりで世話を続ける妻… “がんばり屋”だと思っていた彼女の恐ろしすぎる真実

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妻が怖い

 優佳さんは現在、保育関係のボランティアをしている。親への恨みつらみを抱えながら、彼女は心から子どもを愛し、保育に情熱を燃やしている。それも良輔さんにはわからないし、そんな妻が怖いと言った。

「自分のこともわからない。娘と同じような年齢の女性に恋をしたつもりでいたけど、あれは本当に恋だったのか。あっさり捨てられた傷も、いまだに癒えてない気がする。妻も自分も、なにひとつ自分自身のことが把握できていないのかもしれません」

 こんなことでこれからの人生、しっかり生きていけるのかなあ、子どもたちとの関係はどうなるのかなあと良輔さんは独り言のように言った。彼自身、離婚したいのか結婚を維持したいのかもわかっていない。あえて決断しようとも思っていないのかもしれない。

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 夫婦のすれ違いは、もしかすると結婚当初から始まっていたのかもしれない。【記事前編】では、その一端が垣間見える“カップラーメン事件”を紹介している。

亀山早苗(かめやま・さなえ)
フリーライター。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。

デイリー新潮編集部

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