水族館で会えるラッコは日本でもう2頭だけ…“ご長寿アイドル”メイとキラ 「動画もいいけど生で見に来て」

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ポケットの中身は……

 可愛いだけじゃなく、おりこうさんのラッコ。

「知能は高いと思います。ラッコは、海に棲む哺乳類で唯一道具を使える生きもの。石だったり海藻だったりですね。他の海にいる哺乳類のイルカ、アザラシ、アシカ……水族館でのパフォーマンスは出来ますけど、自発的に道具は使わない。野生の状態で道具を使うのはラッコだけなんです。そこは特殊な動物です」

 ラッコといえば、「おなかの上の石で貝を割る」イメージがある。マンガ「ぼのぼの」などでも、貝を割る用の“お気に入りの石”に固執していた。彼らにはそんな特性もあるの?

「それは俗説ですね。脇の下のポケット(皮膚のたるみのこと)にお気に入りの石を持っていて、いつも大事にしている……なんてことはありません。ましてや長年キープするなどもありえない。野生のラッコは、貝を割る必要があるから石を使います。水槽のガラスを叩いて傷つけたりする恐れがあるので、うちではメイとキラに石は渡していません」

 メイとキラのポケットはからっぽだったようだ。

「一時的に石を入れていても、ずっとじゃない。脇の下の皮膚のたるみをポケットのように使っています。たるみは個体差がありますが、まな板で作ったおもちゃがスマホサイズくらいなので、それがいくつか入るくらいには余裕があります」

 公式チャンネルで1100万回以上再生された「メイちゃんの秘密のポケット」という動画では、メイちゃんが脇の下から次々におもちゃを取り出したが、その数11個。ちなみに、“海流に流されないように、ラッコ同士が手をつなぎ海藻を巻いて眠る”という噂も俗説なのだろうか。

「それも野生下であればやるそうです。親子や仲間内で、はぐれないように海藻を巻き付けて手をつないで眠る場合があるよう。飼育下だと海流もないので、手をつないで眠る必要がない。ただまあ、そういう習性はあるので、ごくごく稀に手をつないで眠ることもありますよ」

 そんな場面をぜひ見てみたい!

「そのときばかりは私も撮影に行きたいです(笑)。メイとキラが手をつないで寝ているって聞いたら、みんながカメラに収めたくなるくらいにはレアですね。1年のうち数回くらいでしょうか? 私も1度見ました!」

 まさに神回……といったところだろうか。ちなみにそのときは、くつろいでウトウトしていたメイちゃんとキラちゃんが、そっと手をつないだシチュエーションだったそう。拝めたら当分のラッキーを使い果たしてしまいそうだ。

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