“女王・中山律子のライバル”の立場許せず 「須田開代子」が燃やし続けた執念(小林信也)
ボウリング人気が沸騰した当初、「女王」と呼ばれた女子プロは須田開代子だ。ところがその称号はすぐに中山律子のものとなり、実力日本一を自負する須田は中山の敵役になった。
須田は1938年生まれ。ボウリングに出会ったのは25歳の時だ。ボウリングの球を輸入していた勤務先の上司に誘われてプレーしたのが最初だ。すぐ夢中になり、わずか2年でアマチュア日本一に輝いた。67年11月の第1回全日本オープンでも優勝。69年には最初の女子プロテストに臨んだ。
この時すでに、須田は中山に対する強烈なライバル意識を抱いていた。...

