もはや「紅茶とスイーツ」だけじゃない…男性客もハマる進化系「アフタヌーンティー」驚きのメニューと仕掛け

ライフ

  • ブックマーク

各地の魅力を凝縮

 首都圏だけでなく、地方のホテルも積極的にアフヌンを推進している。その特徴は、地域の特色や非日常的な体験を組み合わせている点にある。

「たとえば京都では、料亭で味わえる“和のアフヌン体験”が漫喫できるホテルなどがあったり、沖縄ではプールサイドで楽しめるアフヌンも。その土地ならでは、そのホテルじゃないとできない特別な時間だと思います」

 京都「バンヤンツリー東山」では、割烹料理「りょうぜん」のカウンター席で楽しむ「カウンター越しの秋のスイーツ会席アフタヌーンティー」が開催中。また「星のや沖縄」(読谷村)の「琥珀香るアフタヌーンティー」(12月12日より開催)では、冬なのに加温式プールでリラックスしつつ味わえるアフヌンという非日常体験が味わえる。また岡山・倉敷の「倉敷アフタヌーンティー」のように、町おこしの一環としてイベントを打つ自治体も。

 ホテル側にとってアフヌンは、“ロイヤルカスタマー”を育成するための「玄関口」になっているという。

「ロイヤルカスタマーとは企業に信頼や愛着を持って継続的に利用してくれる顧客のこと。アフヌンを入り口にしてホテルやその土地の魅力にハマり、ディナーや宿泊につながるケースはとても多いんです」

 また、SNS時代において、アフヌンは効率的なプロモーションツールとしても機能している。

「お客様自身がSNSに投稿する際に、コース料理と違い、スイーツや軽食が一度に提供されるアフヌンは、映える“一枚絵”の写真が撮りやすく、ホテルの魅力を凝縮してPRしてもらいやすい。企業としては、お金をかけずにSNSで自主的に宣伝してもらえるので、短期スパンで展開するメリットは大きいと思います」

 気になる料金だが、昨今の物価高に伴い、こちらも値上がり傾向にある。

「相場はだいたい6~7000円から1万円台前半といったところです。ホテルによっては、専用の予約フォームからの申し込みで、割引が受けられるところもあるので、思ったより割安で楽しむこともできるんですよ」

 さまざまなホテルで多様な進化を遂げるアフヌンは、もはや女性だけのものではない。ビジネスや趣味、そして自分へのご褒美として、その多様な魅力を楽しむ「ヌン活」は、今後もさらに広がりを見せそうだ。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。