維新・藤田共同代表の“あり得ないスピード出世”の背景 「体育会系気質で党内の人望はとにかく厚い」
わざわざ新幹線で隣の席の切符を買って……
そんな藤田氏が目をつけたのが、維新の幹事長、共同代表、代表を歴任した馬場伸幸顧問(60)である。先の維新関係者によれば、
「藤田さんは、権力を握らなければ国を変えられないと考えています。彼が議員になった頃、馬場さんは松井一郎代表(当時)から、国政に関する全権を任され、党内で圧倒的な力を持っていた。藤田さんは、当選直後から馬場さんについて回り、選挙の応援演説でも、馬場さんの隣にくっついていた。馬場さんが新幹線に乗る際には、どの席に座るかを調べて、隣の席の切符を買って座っていたほど。馬場さんも“俺のこと、つけてるだろ?”とネタのように言っていました」
二人はウマがあった。
「馬場さんは頭でっかちな人が嫌いで、藤田さんはその人間観も見抜いています。連日のように議員会館の馬場さんの部屋に入り浸ったり、あちこちで一緒に飲み食いしていた。馬場さんは頼られれば頼られるほど面倒を見る、親分気質の持ち主。藤田さんのようについて回る人間を、出世させないわけがありません」(同)
献身が功を奏したか、21年、馬場氏の共同代表就任に伴い幹事長、今夏には共同代表と、異例の出世を果たしたわけである。
「党内での人望はとにかく厚い」
しかし、疑問が残る。件の会見やSNSで露呈した“チンピラ的言動”を見る限り、とても党内の支持を得られそうもないが……。
「藤田さんは職員への気遣いも忘れません」
そう維新関係者がすかさずフォローする。
「彼は職員を集めて、慰労のための食事会を開くこともある。党内での人望はとにかく厚いです」(同)
ならばあの言動は何事か。
「藤田さんは自分が何を言われても絶対に怒らない。が、体育会系気質ゆえか、先輩やスタッフ、家族が攻撃されると怒ります。昨年、国会で藤田さんが立憲の米山隆一議員に“いらんこと言うなや”とキレましたが、これは馬場さんを揶揄されたから。今回は秘書に累が及んだために怒ったのでしょう」(前出の沢田氏)
後編【「共産党が嫌い」 馬場前代表が藤田共同代表を擁護 “人生の師”は「けんかは怒った方が負け」とチクリ】では、この騒動を見た、藤田氏ゆかりの面々のコメントについて報じる。
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