戦後80年「変わらない・変われない沖縄」描く 高橋一生が“アイデンティティー迷子”の警察官に

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 戦後80年たっても、米国の暴君に全力で尻尾を振る日本の首相。米国にも日本にも虐げられて泣き寝入りするしかない状況が変わらない・変われない沖縄を舞台にしたこのドラマを今、放送する意義は大きい。「1972 渚の螢火(けいか)」である。

 時は1972年。琉球警察では本土復帰に向けて、特別対策室が設けられた。任命されたのは主人公・真栄田太一。石垣島出身、東京の大学を卒業、琉球警察に入署して警視庁に派遣された、いわばエリートだ。

 ところが古巣に戻ると外様扱い、同級生で同僚の与那覇清徳(沖縄作品といえば青木崇高)からも激しく忌み嫌われる。...

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