「中学受験までの平均読書量は“21冊”」 プロ161人にきいた中学受験の意外な真実と「読書の重要性」
昨今人気がますます高まっている中学受験において、どの学校でも出題される重要科目、「国語」。その中で肝となる小説文や論説文の読解問題は、どう対策していけばいいのか。このたび教育ジャーナリストの西田浩史氏が、首都圏の78塾、161人の「中学受験のプロ」に、読書という対策の重要性や方法、直近3年間でよく出題された作家・作品、「次に出る本」などについて独自取材を実施。その中で本稿では、読書という対策の重要性やその方法などについて西田氏が解説する。
【写真を見る】78塾・161人のプロに取材してわかった「国語対策の急所」
※新潮社のYouTubeチャンネル「イノベーション読書」内の番組【小説文編:「中学受験の国語」頻出作品はこれだ 78の塾、161人の講師に聞いた「次に出る小説文」と「効果的な対策方法」|ゲスト 西田浩史(教育ジャーナリスト・追手門学院大学客員教授)】などを再編集した記事です。
――そもそも、中学受験において国語という科目はどの程度重要といえるのでしょうか。
国語は中学受験において極めて重要な科目です。大学受験と異なり、中学受験では英語がないため、必修科目は国語と算数の2つになります。国語の力は社会や理科といった他の科目にも良い影響を与える一方、苦手だと他の科目の点数にも悪影響を及ぼします。つまり、国語はすべての科目の基礎となるベース科目なのです。
――問題演習だけでなく「読書」もしておく意味はどこにあるのでしょうか。
塾のテキストや問題集で演習を重ねることはもちろん大事ですが、それだけでは不十分です。特に中堅校以上のレベルになると、それにプラスアルファとして文章に対する「慣れ」が必要になってきます。
最近の国語の傾向として特徴的なのは、問題文の長文化。長い文章への慣れや忍耐力が以前にも増して求められるようになっています。また実際の文章に多く触れることで読解力の土台を築くという意味でも、やはり読書は重要になってくるのです。
対策した本がそのまま出題される可能性は十分ある
――国語対策として、読書と問題演習の割合はどの程度が適切でしょうか。
志望校の難易度にもよりますが、大まかな目安として問題演習と読書が8:2程度の割合をイメージするのがよいのではないでしょうか。問題演習が中心であることは間違いありませんが、読書による準備も軽視すべきではありません。
特に重要なのは、出題されやすい作家や作品を事前に読んでおくことです。知っている作家の名前が問題に出るだけで、たとえその文章を直接読んだことがなくても、安心感を持って問題に取り組むことができます。入試対策において、こうした心理的な安心感は大きな意味を持ちます。
――実際に対策した本が出題される可能性はあるのでしょうか。
十分にあります。入試問題で扱われる文章には制限があるためです。たとえば小説文なら、スポーツや学校生活といったテーマが中心となり、実は範囲はそれほど広くありません。そのため、事前に読んでおいた作品がそのまま出題されたというケースもしばしばあるのです。
多くの塾では、問題を解く前に文末に記載されている作家名や作品名を確認するよう指導していますが、読書による準備をしていれば、その際に「知っている」という安心感を得ることができるわけです。
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